PCIe関連の追加トピック「Retimer」と次のPCIe Spec

さて、大枠の話としてはこんなところだが、ほかにトピックを2つほど。ひとつがRetimerである。これが出てきたきっかけは、特にSeverとかケーブル接続などの厳しい状況において、波形がGen3のスペックを満たさない場合があるという事だった(Photo11)。

Photo11:これは昨年のIDFのセッション資料より。今のところこのRetimerに関するECNは完全にFixしておらず、なのでPCIe 3.1にも含まれていない

これを解決するための方法がRetimerで、これは要するにリピーターである。配線が長すぎて信号波形が乱れるから、これをリピーターで補正しようというもので、例えばIDTはT0816PとかT8008Pといった製品を用意している。内部はPhoto12を見ると分かるが、純粋にリピーターであるが、これを適当な場所に挟み込むことで波形の乱れを補正しようというものである。

Photo11:これは昨年のIDFのセッション資料より。今のところこのRetimerに関するECNは完全にFixしておらず、なのでPCIe 3.1にも含まれていない

最後が次のPCIe Specについて。昨年PCIe 3.1が出た訳だが、次のPCIe Gen4はそんなわけで2015年中は難しく、2016年か2017年までずれ込む可能性がある。この間に何か他の機能などを盛り込んだものが出るか? と確認したところ、「可能性があるとすればRetimerだが、それ以外はあまり大きな変更とか新しいFeatureは予定していない。なので、もしECN類を全部まとめたいという要望が出てくればPCIe 3.2を検討することになると思うが、今のところそうした予定はない」(Neshati氏)という話であった。