開催中のCOMPUTEX TAIPEI 2014の会場で、「Haswell-E」の開発コード名で知られるIntelの未発表プロセッサと、その対応チップセット「Intel X99 Express」を搭載するマザーボード、さらにHaswell-EがサポートするDDR4規格のメモリモジュールで構成したという実働環境を見ることができた。Haswell-Eは、Intelデスクトップ向けCPUの最高峰、"Extreme Edition"の次世代製品として今年後半中に登場予定だ。

次期"Extreme Edition"となるHaswell-Eの実働環境

今回確認したHaswell-Eは、エンジニアリングサンプル(ES品)の個体だが、8コア/16スレッド、定格3.0GHz、Turbo時3.30GHzで動作し、L2キャッシュ256KB×8、L3キャッシュ共有20MB、TDP145Wというスペックのモデル。マザーボードはIntel X99 Expressを搭載するというASRock製ATXマザーで、モデル名は「X99 Extreme6」。利用していたメモリはA-DATA製のDDR4-2133(1066MHz)モジュールで、XMP設定ではDDR4-2400(1200MHz)まで対応していた。

Haswell-EのCPU-Z画面。ES品なので、製品版も同スペックとは限らない

マザーボードはASRockの「X99 Extreme6」

メモリはA-DATAのDDR4モジュールで、クアッドチャンネルに対応

メモリの定格はDDR4-2133(1066MHz)で、電圧は1.20V

CPU-Zの表示では何故かトリプルチャンネルになっていた

X99 Extreme6は、メモリスロットは8本でOCによるDDR4-2800をサポート。拡張スロットはPCI Express (3.0) x16×3、PCI Express (2.0) x1×2、mini PCI Express×1で、3-wayのSLIとCrossFireをサポート。ストレージはSATA6Gb/s×10、eSATA×1、M.2(Gen3 x4)×1。ほかUSB 3.0×10、USB 2.0×7、GigabitEathernet×2などを備える。

ASRockのIntel X99 Express搭載ATXマザーボード「X99 Extreme6」

ASRockはIntel X99マザーボードをもう一枚、同じくATXサイズの「X99 Extreme4」も出展しており、メモリスロットは8本でOCによるDDR4-2800をサポート。拡張スロットはPCI Express (3.0) x16×3、PCI Express (2.0) x16×1、PCI Express (2.0) x1×1で、3-wayのSLIと4-wayのCrossFireをサポート。ストレージはSATA6Gb/s×10、M.2(Gen3 x4)×1。ほかUSB 3.0×6、USB 2.0×8、GigabitEathernet×1などを備える。

ASRockのIntel X99 Express搭載ATXマザーボード「X99 Extreme4」

ちなみに今年のCOMPUTEX会場では、既報のとおりMSIもIntel X99マザーボードを出展している。なお、CPUソケットの形状そのものは既存のLGA2011に見えるが、実際には「LGA2011 v3」という名称の異なるバージョンになっているそうだ。マザーボードの展示担当者の話では既存ソケットとの互換性はなく、また、例えばDDR3対応版なども計画していないとのことだった。

MSIもIntel X99 Express搭載マザーボードを出展している

Intel X99マザーのCPUソケット。LGA2011形状だが、既存のLGA2011とは非互換らしい