5月10日と11日の2日間、東京の中野サンプラザで、フジヤエービック主催のオーディオイベント「春のヘッドフォン祭2014」が開催された。この原稿では、新製品を中心に注目のブースを紹介していきたい。
新シリーズ「CKR」が中心のオーディオテクニカブース
オーディオテクニカブースでは、3月31日に、CKMシリーズの後継として発表したCKRシリーズのインナーイヤーヘッドフォンがメインの展示内容。
CKRシリーズのラインナップは「ATH-CKR10」「ATH-CKR9」「ATH-CKR7」「ATH-CKR5」「ATH-CKR3」の5モデル。なかでもATH-CKR9とATH-CKR10は、「DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERS」の搭載を特徴とするモデルだ。
DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERSは、ハウジング内に2つのドライバーが向かい合わせて配置されている構造。2つのドライバーからの音が逆の位相になり、音の歪みをほぼなくしているとのことだ。
同社のインナーイヤーヘッドフォンでは、イヤモニターのATH-IM50とATH-IM70も、2本のドライバーを搭載するモデルだ。しかし、ATH-IM50とATH-IM70では、ドライバーは向かい合わせではなくタンデム状に配置されており、動作原理も異なる。
CKRシリーズは、ATH-CKR10とATH-CKR9だけでなく、下位モデルのATH-CKR7、ATH-CKR5、ATH-CKR3も、素材や内容にこだわった製品だ。
フォステクスは平面振動板採用の新ヘッドホンを発表
フォステクスブースは、同日発表した「TH500RP」を中心とした展示内容。TH500RPは、平面式アルミ振動板の採用を特徴とするヘッドフォン。同社では従来より、スタジオ用にアルミ振動板を採用したモデルをリリースしてきたが、TH500RPはその技術を使用し、家庭用として開発したモデルだ。
平面振動板を使用することで、通常の振動板を使用したヘッドフォンに比べて、より素直にフラットなサウンドを実現しているという。8月上旬出荷予定で、希望小売価格は74,000円(税別)。