富士通とジャストシステムは24日、「史上最高レベル」をうたう日本語入力システム「Super ATOK ULTIAS」を開発したと発表した。スマートフォンをはじめとする同社製ユビキタスプロダクトのタッチデバイスなどに搭載、順次提供する予定。
「Super ATOK ULTIAS」は、PC版「ATOK」相当の推測エンジンや登録語彙数を搭載。入力した言葉や文脈に合わせ適切な予測を表示するなどの変換機能や、誤入力を修正し適切な候補を知らせるなどの補正機能が強化されている。また、漢字と英字の組み合わせなど文字種をまたいだ予測候補の表示も可能。
ほか、メールでは話し言葉を優先し、Googleマップでは地名を優先して表示するなど、使用アプリに応じて最適な候補を表示。「アーカイブ」を「archive」と変換するなど、日本語やカタカナ語の読みから英単語への変換機能も有する。
語彙については、例えば「あめんぼ」を「水馬」と変換するなど、従来同社製スマートフォンに標準搭載された日本語入力システムの中で最大クラスを誇る。また、町名からの住所検索や旬のキーワードを毎週辞書に追加するほか、北海道・東北、関東、中部・北陸、関西、中国・四国、九州地方の6地方辞書も搭載する。
両社は開発背景として、コミュニケーションが従来主流だった「通話」から、「メール」や「SNS」など文字へシフトしている状況を背景に、「ストレスフリーな文字入力」を目指しシステムを開発。
富士通はスマートフォン開発で培ったノウハウを活かしUI改善に取り組み、文字入力画面でユーザーが使い慣れたキーボードを選択できる機能や、フリック入力を学習できるモードなどを開発。ジャストシステムは「ATOK」をベースに最適化した変換エンジンの実装と辞書の開発を担当した。