4月8日、帝国データバンクと東京商工リサーチから2013年度(2013年4月1日~2014年3月31日)の全国企業倒産の集計結果が発表された。2013年度の倒産件数と負債総額は、帝国データの発表では1万102件/2兆7,473億9,300万円、商工リサーチの発表では1万536件/2兆7,749億9,200万円となっている。

帝国データバンクの調査結果

2013年度の全国企業倒産の件数は、2012年度の1万710件に比べ5.7%減少し、5年連続で前年度を下回った。四半期別では4期すべてにおいて前年同期比減少、月別では8月以降8ヵ月連続の前年同月比減少となるなど、12ヵ月中9ヵ月で前年同月を下回った。

年度別件数の推移 資料:帝国データバンク

2013年度の全国企業の負債総額は、2012年度の2兆9291億1700万円に比べ6.2%減少し、5年連続で前年度を下回り過去10年で最小となった。四半期別では第1四半期を除く3四半期が前年同期比減少、月別では合計8ヵ月で前年同月比減少となった。負債トップは、カブトデコム(4月、特別清算、北海道)の5,061億円。

年度別負債総額の推移 資料:帝国データバンク

業種別では、全7業種で前年度を下回った。なかでも、建設業(前年度比17.0%減)、不動産業(同10.1%減)の2業種は前年度比2ケタの大幅減少となり、建設業は5年連続の前年度比減少を記録した。

地域別では、9地域中6地域で前年度を下回り、なかでも、北海道(298件、前年度比22.2%減)、四国(164件、同18.0%減)、北陸(357件、同13.3%減)の3地域は前年度比2ケタの大幅減少となった。

商工リサーチの調査結果

2013年度の倒産件数は、前年度比10.0%減(1,183件減)で、年度としては5年連続の減少、1990年度(7,157件)以来、23年ぶりに1万1,000件を下回る低水準となった。

2013年度の負債総額は、前年度比9.7%減(3,007億1,800万円減)で、5年連続で前年度を下回り、水準としては1989年度(1兆1,865億8,000万円)以来、24年ぶりに3兆円を割り込んだ。負債1億円未満の倒産が7割(構成比70.6%)を占め、小規模企業を中心に推移した。

企業倒産年度推移 資料:東京商工リサーチ

産業別では、農・林・漁・鉱業・建設業・製造業・卸売業・小売業・金融/保険業・不動産業・運輸業・情報通信業・サービス業他の10産業のうち、金融・保険業を除く9産業で前年度を下回った。建設業は2,280件(前年度比20.4%減)。月次ベースで2014年3月まで25ヵ月連続で前年同月を下回って推移し、年度としては5年連続で減少した。

主要産業倒産件数構成比推移 資料:東京商工リサーチ

地区別では、北海道・東北・関東・中部北陸・近畿・中国・四国・九州の9地区のうち、東北を除く8地区で前年度を下回った。東北は356件(前年度比0.5%増)で、45年ぶりに400件を下回った前年度をわずかに上回り、5年ぶりに増加に転じた。