東京ソラマチ(東京都墨田区)の8階にある「千葉工業大学 東京スカイツリータウンキャンパス」に、「Area II 惑星探査ゾーン」が新設され、2月22日にオープンした。このフロアには、東京ソラマチの開業時から「Area I ロボット技術ゾーン」があったが、これに追加された形。両エリアとも入場は無料だ。

新設された「Area II 惑星探査ゾーン」。商業施設「東京ソラマチ」の8Fにオープンした

目玉展示はマクロスFの実物大バルキリー。記者会見には河森正治監督も駆けつけた

千葉工業大学(CIT)は、研究成果を社会に還元する活動の一環として、東京スカイツリータウンキャンパスを開設、一般に開放している。今回新設されたArea IIは、千葉工大・惑星探査研究センター(PERC)の松井孝典所長が監修。オープン前日の21日には、記者会見と内覧会が開催され、内容について、松井所長から説明があった。

惑星探査研究センター(PERC)の松井孝典所長。内閣府の宇宙政策委員会・委員長代理でもある

新設されたArea IIの専有面積は845平方m。既設のArea I(2012年5月オープン)の2倍以上となる

隕石から作った日本刀の展示も

Area IIがテーマとするのは月惑星探査。845平方メートルの展示エリアには、以下の7つのアトラクションが用意されており、来場者は全て無料で楽しむことができる。

  1. アストロゲート
  2. ステップタップ
  3. 太陽系グランドツアー
  4. 天鉄刀
  5. ムーンウォーカー
  6. 300インチ3D宇宙シアター
  7. 実物大マクロスF「バルキリー VF-25F」

入口の両サイドにあるのが「アストロゲート」。センサーを内蔵しており、来場者に反応して映像が切り替わる仕組みだ

「ステップタップ」はAR(拡張現実)技術を利用したビジュアルゲーム。床面の惑星を踏むと飛んでいく

「太陽系グランドツアー」では、120インチのタッチパネルを使って、太陽系天体の様々な情報にアクセスできる

任意の日時における惑星の配置を表示させることも可能だ。自分の誕生日などで調べてみるのも面白いかも

「天鉄刀(てんてつとう)」は、鉄隕石から生まれた日本刀。使用された鉄隕石「ギベオン」とともに展示されている

「ムーンウォーカー」では、月探査機「かぐや」が撮影したハイビジョン動画を投影。月面を歩いている気分になる?

注目は大迫力の3D映像が楽しめる「300インチ3D宇宙シアター」だろう。上映されるコンテンツ「宇宙138億年の旅 地球そして生命」の制作には、『ゴジラ』の川北紘一監督が全面協力。「CGだけではなく、ゴジラで培ってきたアナログ技術も多用」(川北監督)した約15分の映像で、ビッグバンから始まる138億年の歴史を振り返る。

300インチスクリーンと5.1chサラウンドで3D映像が楽しめる

3Dは偏光フィルター方式。視聴にはこのメガネを利用する

シアターの上映は、毎週日曜日、14時からの1回のみ。月曜~土曜の上映はないので注意したい。

新エリアのコンセプトは、「なるべく本物のデータを使ったこと」(松井所長)だという。なおPERCは今年以降、流星観測用のカメラを国際宇宙ステーションに打ち上げたり、超小型衛星に搭載する予定であるが、こうしたプロジェクトで取得した映像なども、「同日中は無理にしても、すぐに新エリアでお見せできるようにしたい」(同)とのことだ。