説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「Safariのタブ、増やし放題でだいじょうぶ?」という質問に答えます。

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WEBブラウザ「Safari」は、iOSのバージョンアップにあわせ進化します。iOS 5のとき登場した複数のWebページを同時に開いておくことができる「タブ」も、iOS 7では複数のカードを斜め上から見たような表示スタイルに変更され、扱いやすくなりました。

タブの最大枚数が8枚から24枚に増えたことも、iOS 7における変更点のひとつです。一覧表示するときのデザインが斜め上からに変更され、多数タブを開いていてもWEBページの見出し部分は確認できるので、なんどもフリックを繰り返す必要がありません。なお、24枚を超えて表示しようとすると古い順にタブが自動消去されます。

そのタブですが、1枚増やすたびに「メモリ」を必要とします。コンピュータプログラム(アプリ)がなにか処理を行うときには、メモリ上に確保した作業領域にデータを展開しますから、WEBページに含まれるテキストや画像をレイアウトすることが役割のSafariの場合、表示するWEBページが増えるにつれ必要なメモリ容量も増えます。つまり、タブを増やすほどSafariのメモリ消費量が増えるのです。

iOSのメモリ管理機能は、メモリが不足する場合は使われていないプログラムを自動的に終了させることで、必要なメモリを確保します。だからアプリのメモリ消費量に神経を使う必要はありませんが、メモリ不足が原因で異常終了してしまうアプリがあることも事実です。いたずらにメモリ消費量を増やさないよう、見終えたWEBページを速やかに閉じる習慣を身につけておいたほうが、iPhoneの動作はより安定するといえるでしょう。

複数のWEBページを同時に開いておけるSafariの「タブ」は便利ですが、見終えたら閉じるようにしたほうがメモリをムダに消費しません