スマホの通信費を抑えたい、今使ってるスマホのスペックが悪く、ストレスを感じる、そんな場合に安く賢く運用するためには、MVNO SIMを中古端末にさして利用することは魅力的です。ただ、ちょっと調べるだけでもいくつか専門的な用語が出てきます。「白ロム」「SIMロック」etc……。果たしてこれらはいったい何なのか、と最初の疑問にぶつかることになると思います。そこでここでは、中古端末+SIMを検討するうえで、役立つ用語を解説してみたいと思います。

「白ロム」とは

言葉の響き的にも「クリアなものなのだな」と思わせますが、何が白で何がロムなのか、と思いますよね。まずはこのロムから説明しましょう。

携帯端末で電話やネットを行うには、電話番号をはじめとした契約者情報が必要になることは分かると思います。こうした基本的な情報は、かつては携帯端末の回路上にあるEPROMと呼ばれる部品に書き込まれていました。 ROM(ロム)とは、そもそもRead Only Memoryのことで、読み込みだけが可能なメモリのことです。メモリが作られた(あるいは商品として出荷された)段階で情報が書き込まれており、後から改変のできないメモリです。これと対になる概念がRandom Access Memory=RAM(ラム)で、こちらは読み書きが可能なメモリです。 EPROMとは、特殊な状況下でのみ、データの消去・書き込みが可能なメモリで、普段はデータを改変できないためROMというカテゴライズをされている部品なんです。

つまり、普段改変されては困る基本情報をEPROMに書き込んで、端末として認識をさせていたわけです。このROMに情報が書き込まれた状態を「黒ロム」、データが書き込まれていない状態を「白ロム」と読んでいたのです。

現在では、基本情報を収めるEPROMは回路上から消えてなくなり、新たなデバイスであるSIMがその役目を担うようになりました。 そのため、現在販売されている多くの端末が「白ロム」と呼ばれる状態のものは存在しないわけですが、過去からの慣例によってSIMカードが差さっていない端末のことを指して「白ロム」と呼んでいるようです。

「赤ロム」とは

「白ロム」とは別に「赤ロム」と呼ばれる状態が存在しています。本来はロムの状態を示しているわけではないのですが、「クリアな状態の端末ではない」という意味で用いられているようです。

赤ロムは、端末を分割購入して残債があるにもかかわらず売りに出してしまい、かつキャリアへの支払いが滞った時に、端末を使用出来なくするようにロックされる状態のことを示します。

携帯端末は何らかの形で通信をすれば、端末の個体情報がキャリアへと通知されるので、ロックをかけることが可能になるため起こるわけです。赤ロムは「違法」な状態のものになるため、使用することはできません。

気をつけなければいけないポイント

さて白ロムだから何の問題もない端末なのかというと、必ずしもそうではありません。格安SIMを差そうとしたときに、「その端末では使えない」可能性があるのです。

それが「SIMロック」です。

これは、特定のSIMカード以外を使えなくするための機能で、機械的・電気的に互換性があったとしてもカードを認識させないことで、使用をロックしてしまう、というものです。例えば、au版のiPhone5sにdocomoのSIMを差しても認識しない、というようなことですね。

もちろん「ロック」ですから、解除することも理論上は可能です。docomoなどは一部機種において、このSIMロックを解除して他社のSIMを使えるようにする施策を展開していますが、機種によっては許諾されていないので注意が必要です。

一方、Appleから正式に「SIMフリー版iPhone 5s/5c」といったものも発売されています。これは、最初からSIMロックがかかっていない端末で、機械的・電気的に互換性があるSIMであれば、そのまま差して使える端末であることを示しています。

中古端末を購入するときは、「白ロム」であること、かつ「SIMフリー」あるいは「SIMロック解除済み」「SIMロック解除可能な端末」を選ぶと、憂いが少ないと思います。

記事提供:SIM通

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