東宝は、昨今の若年層の映画離れを食い止めるためのプランを、学生目線で提案してもらおうとテーマ設定していた。どのような映画をつくれば食いつくか、映画館でこういうことをすればいいか、テーマに沿っていれば内容は自由とのことで、決勝に残った2チームも方向性が異なっていた。

チーム中二病

初めにプレゼンを行った"中二病"は、チームではなく、個人で決勝まで上り詰めた。「中二が中二病で何が悪い」との掴みでプレゼンを始めた"中二病"は、家族でアメリカに在住していた時代の体験を元に「誕生日に映画をプレゼントする」提案と「映画上映中も喋っていい時間帯を作る」提案の2点を発表していた。

日本では欧米諸国の文化が深く根付いているとし、「ハロウィンやクリスマス、バレンタインが広まったから、誕生日に映画をプレゼントするというのも良いのでは」と"中二病"は説明。また、そういった場では友達同士で気軽に話せる環境も欲しいとして、日本では御法度な「気軽に話せることができる時間帯を作る」ことも目的に据えていた。

これに対して、東宝の総務担当付専務の玉木 淳一氏は「今すぐに実現できる話ではないが、面白い」との評価。また、映画館で話せるようにという点では、「欧米では話すことが普通で、携帯電話で話す人がいることもある。こういう風土は、場所によるのでなかなか難しいとは思うけど」と、諸外国の映画文化を学生に語った。

俊造チャレンジ

チーム俊造チャレンジは、スマートフォンの映画情報まとめアプリを提案。

混雑情報や、映画の評価、レビューなどを書き込めることで、様々な映画情報を一つのアプリで確認できることをメリットとしていた。

ただこういったコンセプトのアプリは、同プレゼン大会にも参加しているヤフーが提供している「ムビスケ」というアプリで実現しており玉木氏も「もう少し調べて欲しかった」とチクリ。その一方で、「レビュー投稿などで、クーポンを提供するといった仕組みは良かった」と評価できる部分もあったようだ。