--その辺の話は以前の大原さんのインタビューの時にも、シェアが逆転できるのではと話していたものですね。実際の手ごたえとしてはどうでしょう?

Rogan:現在、我々には量産レベルのデザインインが数多くあります。逆に言えば、それだけ製品を認めてもらったということですね。

私がザイリンクスに入社したのは2007年で、2008年に社長に就任してからですから、2013年で5年、2014年の春には社長として6年目になります。それまでザイリンクスの社長はかなりの速度で変わっていました。これだけ長く社長をやらせてもらえるのも、安定して日本市場での売り上げが伸びているからですね。

そうした意味では、前々から言ってますけど、日本地域の売り上げを全社売り上げ比率の25%までもっていきたいですね。ただ、新規案件の多くが、自動車や産業機器、医療機器などのライフサイクルが長い顧客なので、すぐに、という訳にはいかないという、ちょっとだけ注釈を入れさせてください(笑)。

--なるほど。でも、入ってしまえば、安定して収益を見込める分野ではありますから、逆に今後の成長が期待できることになりますね。そうした意味では2014年は良い年になると思って良いでしょうか?

Rogan:実際に複数の大きなプロジェクトが実現される年になると思ってるので、かなり期待してますね。

--では、最後の話を。まあ、2014年の頭ということなので、せっかくなので、2014年に目指すべきものがあればコメントをもらえると助かります。

Rogan:さっき言った奴じゃダメ?。

--ちょっとあっさりしすぎなんで、もうちょっと、何かください(笑)。

Rogan:そうですね。私が入社した当時、顧客訪問をして付き合いがあったのは担当エンジニアとか、その課長といった方たちで、そういう人たちと話し合いをし、顧客のビジネスモデルを勉強してきましたけど、その当時、FPGAは部品選定の最後の位置付けだったんです。

その後、段々と色々な取り組みを経てきたことで、FPGAの価値も向上してきて、ようやく私の立場が上がったということもありますが、顧客の社長などとも付き合えるようになってきました。とは言っても、フードチェーンとしてはまだまだで、回れていないところも多いので、例えば自動車分野ではFPGAを直接納入するのがティア1メーカーさんであったとしても、その先のOEMメーカーの方とも付き合えるようになりたいですね。

そういう人達に対し、FPGAの角度からどうやって作りたいシステム、自動車だったり産業機器だったり、色々あると思いますが、それらの高機能化を手助けしていける企業として存在感を出していければと思ってます。

--ありがとうございました。