宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月26日、H-IIAロケット23号機による「全球降水観測計画(GPM)主衛星」の打ち上げ日を2014年2月28日に決定したと発表した。また、併せてH-IIA23号機には、小型副衛星7基も搭載され、軌道投入の機会が提供される。

GPM主衛星は、JAXAと情報通信研究機構(NICT)が共同で開発した「二周波降水レーダ(DPR)と米国で開発された「GPMマイクロ波放射計(GM)」の観測装置を搭載し、これらを用いて、地球上の雨を観測したり、雨滴や雪、氷粒子の大きさやそれらが雲の中でどのように分布しているのかといった降水(雨や雪)の詳細な情報を得ることを目的とした観測衛星。

また、GPM計画は、地球全体の降水(雨や雪)をGPM主衛星と複数のコンステレーション衛星群で、1日に複数回、観測する計画で、GPM主衛星は、それらコンステレーション衛星群による降水観測の基準となり精度を高める中心的な役割を担うもので、同計画により取得されるデータを活用することで、全球の降水(雨や雪)を正確に把握できるようになるため、台風の進路予測や降雨量などの天気予報の精度向上や地球科学研究などに寄与することが期待されている。

なおH-IIA23号機はJAXAの種子島宇宙センター 大型ロケット発射場から打ち上げられ、打ち上げ予定時間は午前3時07分~午前5時07分(日本標準時)で、打ち上げ予備期間は2014年3月1日~3月31日までとなっている。

GPM主衛星のイメージ (C)JAXA

GPM主衛星とコンステレーション衛星群一覧 (C)JAXA