Bluetooth Special Interest Group(Bluetooth SIG)は、米調査会社のABI Researchの調査に基づき、Bluetooth搭載ウェアラブル端末市場が2014年に67%成長し、2018年まで年間平均成長率56%で推移する見込みであることを発表した。

発表によれば、2013年にウェアラブルのスポーツ・フィットネス・トラッカーが急成長したことで、ウェアラブル端末の96%にBluetooth Smartが活用されており、実質的にウェアラブル端末の標準仕様となっているという。ABI Researchは、2013年だけで3200万台のBluetoothを活用したフィットネス/スポーツ製品が出荷されたとしている。

Bluetooth Smartは情報伝達に優れ、低消費電力なため、ウェアラブル端末市場において重要な役割を担う。小型のバッテリーで長時間動作するため、デバイス開発に適しており、消費者が既に所有しているタブレットやスマートフォン上でさまざまな利用方法を提供することができる。Bluetooth SIGによると、Bluetooth Smartが現在市場に出回っている何十億というBluetooth製品と連携し、開発者やOEM業者の新しいソリューション創出に寄与するとしている。

Bluetooth SIGチーフマーケティングオフィサーのスーク・ジャワンダ氏は次のように述べている。

「Bluetooth Smart仕様のコスト、配置スペース、消費エネルギーは非常に小さいものだ。時計からばんそう膏まで、実質的にどんなものにでも搭載することができ、外からは一般の製品と変わらないほど精緻に生産できる。ウェアラブル端末はまだ草創期であるが、スマートフォンやタブレットとの通信だけでなく、ウェアラブル端末どうしとの通信やインターネットとの接続も可能になり、リアルタイムに必要な情報のやりとりができるだろう」

ABI Researchのアナリスト、ジョシュ・フラッド氏は、「スポーツ・アクティビティトラッカーのマーケットは、7つに分類されるウェアラブル端末市場の中でも注目を集めた領域で、2013年だけでも32種類の製品が出荷された。2014年は、スマートウォッチとスマートグラスが急成長する年になるだとう。Bluetoothは、ウェアラブル端末をけん引する第一の接続技術となり、またBluetooth Smartは各デバイスが成功を収めるうえで重要な役割を担うだろう」と述べている。