印刷速度と付属ソフトをチェック
次に、HP ENVY4500の印刷性能のテスト結果を紹介しよう。実際に印刷を実行し、紙送りが開始されてから排紙されるまで時間を手動で計測した。利用状況によっては結果が異なることもあるので、あらかじめご了承いただきたい。
コピー機能
標準 | |
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A4普通紙カラーコピー | 33.4秒 |
A4普通紙モノクロコピー | 19.9秒 |
PC印刷(USB接続)
標準 | 高画質 | |
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L判フォト用紙フチなし写真印刷 | 46.2秒 | 57.2秒 |
インクジェット用はがきフチなし印刷 | 32.9秒 | 34.1秒 |
光沢はがきフチなし印刷 | 57.2秒 | 70.6秒 |
カタログ上の公称値では、A4文書の連続カラーコピーで平均約5.2枚/分(約11.5秒/枚)とされているが、1枚のみの場合は33.4秒という結果だった。おそらくこれは標準品質の結果で(推測だがPC印刷で同じページを連続印刷するコピーモード)、ドラフト品質に設定すればもう少し早くなると思われるが、本体からは印刷品質を変更できない。また、HP ENVY4500はメモリカードからのダイレクト印刷には対応していないため、印刷時間は計測していない。
PCからの印刷では、L判写真印刷でもはがき印刷でも、けっこう長い時間がかかっている。コストの面から考えても、大量に印刷する用途には向いていないといえるだろう。なお、HP ENVY4500のプリンタドライバに「インクジェット用はがき」に相当する設定がなかったため、用紙設定には「その他の特殊用紙(つや消し)」を選択している。
付属ソフトはシンプルで、スキャン/メンテナンス用のユーティリティ「HPプリンタアシスタント」くらいだ。他社製品のように印刷用ソフトは付属していないが、「HP Photo Creations」という画像印刷ソフトを無料でダウンロードできるので、必要な人は利用するといいだろう。
格安モデルは割り切った使い方が必要
HP ENVY4500の本体価格はかなり安いが、ランニングコストや印刷速度、画質などの面で、ミドルクラスからハイエンドクラスのモデルより性能/機能が劣る。これは格安モデルの宿命で仕方のないことだ。たまに何枚か印刷する程度なら、導入コストが安いという点でおすすめできる。ヘビーな使い方には向かないが、ある程度割り切って使える人向けだろう。