新日鐵住金と住友商事は12月19日、米国での共同出資会社であるインターナショナル・クランクシャフト(出資比率は新日鐵住金80%、住友商事20%)において、エンジン用のクランクシャフトの生産力の強化を目的に新たなプレスラインを設置すると発表した。

日系自動車メーカーを中心に現地生産化が進み、北米の自動車販売台数は2018年までに現在から約7%成長すると予測されている。また、米系自動車メーカーを中心にした自動車の低燃費化に伴うエンジンの小型化・高性能化への対応として、クランクシャフトを鋳造から鍛造に切り替える自動車メーカーで増えているという。

インターショナル・クランクシャフトは、そうした高まる鍛造クランクシャフトの需要を受け、現在の3基体制の鍛造プレスラインに1基追加して4基体制にする。生産能力は270万本から400万本に増える見込み。投資額は4600万ドル(46億円)、4基体制での生産開始は2015年11月からを予定している。

なお、新日鐵住金のクランクシャフト事業は、日本、米国、中国、インドの4拠点体制で事業を展開しており、年間1100万本を製造している。今後も技術開発力・コスト競争力を高めなどして、グローバルでのシェア拡大を目指すとしている。

左はインターナショナル・クランクシャフトの全景、右は第3鍛造プレスライン(6000T高速プレス)