Bluetooth SIGは12月5日、Bluetooth無線技術の最新仕様「Bluetooth 4.1」が策定されたことを発表した。

2010年7月に発表したBluetooth Smartでは、モノのインターネット(IoT)の実現に向けた高度な機能と低消費電力技術を特長とする革新的なアップデートが提供され、Bluetooth 4.1でも重要度が高く画期的なアップデートが追加された。

今回の最新仕様の特長は、LTEとの共存のサポート強化や大量データの高速転送といったユーザの利便性を向上する改良のほかに、Bluetooth機器が多機能な役割を同時に担うことをサポートするなど、開発者向けの機能も含まれている。また、IoTを実現するBluetooth技術がワイヤレスリンクとしての重要な役割をさらに広げるために、IP接続への基盤作りも今回のリリースに含まれている。

Bluetooth 4.1は、製品開発者やアプリケーション開発者が多機能な役割を持った製品開発を実現し、Bluetooth Smartの開発環境をより幅広いものにする。新機能により、1つのデバイスをBluetooth Smart周辺機器とBluetooth Smart Readyハブ機器として同時に機能させることができるようになった。

例えば、1つのスマートウォッチを、スマートフォンの周辺機器としてスマートフォンのメッセージを表示しながら、同時にハブとしてBluetooth Smart心拍計からデータを収集するといったことも可能となる。

仕様としてIPv6通信を利用できる専用チャネルを構築することで、将来的なIP接続プロトコルの基盤が整備された。Bluetooth Smartの急速な普及と今後見込まれるIP接続の増加を背景に、モノのインターネットを実現するための基礎的なワイヤレスリンクとして、Bluetoothへの期待が高まっている。今回のアップデートによって、Bluetooth SmartセンサーでのIPv6利用も実現できるようになり、開発者は柔軟に接続性や互換性を確保できる。