スマートフォンの普及などにより、年々増加の一途をたどるモバイルデータのトラフィック。今後、ウェアラブル端末や家電製品にも通信モジュールが搭載されることが見込まれており、このため2020年代には2010年水準の1000倍以上にトラフィックが増加すると予想されている。次世代移動通信 5Gは、NTTドコモが2020年代に提供する予定のネットワーク規格。2015年に導入予定の「LTE-Advanced」の先を行く技術で、超大容量通信の時代にも耐えられる設計となっている。現在使われていない3GHz以上の高周波数帯を利用するもので、通信可能なトラフィック容量はLTEの約1000倍、通信速度はLTEの100倍以上になるという。

次世代移動通信 5Gは1000倍以上の超大容量化と、100倍以上の超高速通信を可能にする技術。広帯域を確保するため、現在使われていない3GHz以上の高周波数帯を有効利用する

高周波数帯の電波は遠くまで届かないため、通信の集中する都市部には多数のスモールセルを設置して対応する。トラフィック容量の改善、通信の超高速化により、4Kのような次世代の動画サービスもモバイル通信で快適に楽しむことができるようになるという。

通信の集中する都市部には多数のスモールセルを設置して対応(写真左)。2020年代には、4Kのような次世代動画サービスもモバイル通信で楽しめるようになる