UNIX互換のソフトウェアをすべてフリーソフトウェアで実装することを目的に、Richard Stallman(リチャード・ストールマン)氏らが設立した「GNU」が、現地時間9月27日で30周年を迎えたことを自身のWebサイトで発表した。これを記念してFSF(Free Software Foundation)は現地時間27日から29日の間、MIT(マサチューセッツ工科大学)で30周年記念イベントを開催したという。

27日に開催されたスペシャルディナーには、Stallman氏やフリーソフトウェアの支援基盤を提供するSFC(Software Freedom Conservancy)のBradley Kuhn(ブラッドリー・クーン)氏、Adobe Flashコンテンツを再生するGnashなどで有名なRob Savoye(ロブ・サヴォア)氏、GNUプロジェクトのWebmasterなどを勤めるJohn Sullivan(ジョン・サリバン)氏が登場。

こちらのスペシャルディナーは有料だったが、28日以降に開催されたイベントの入場料は無料。ただし、ケーキやコーヒーのコストを補うための寄付が推奨された。また、30周年を記念してマイクロカーネルを採用した「GNU Mach 1.4」、同カーネルを採用したサーバー環境「GNU Hurd 0.5」、開発環境で用いられる「GNU MiG 1.4」のリリースを発表している。なお、1990年から開発が始まったGNU Hurdは開発スピードが遅く、現在も公式版リリースに至っていない。

30周年を祝い、イベントを開催したGNUのWebページ