ニコンは9月19日、ミラーレスタイプのレンズ交換式デジタルカメラ「Nikon 1」シリーズの新モデル「Nikon 1 AW1」を発表した。発売は10月で、価格はオープン。パッケージは新開発の交換レンズ「1 NIKKOR AW 11-27.5mm f/3.5-5.6」が付属する防水ズームレンズキットのみが用意される。推定市場価格は90,000円前後。

「Nikon 1 AW1」(「1 NIKKOR AW 11-27.5mm f/3.5-5.6」装着時)

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レフレックスミラーを搭載しない「ミラーレス一眼」と呼ばれるレンズ交換式デジタルカメラ「Nikon 1」シリーズの最新モデル。レンズ交換式カメラとしては世界初となる防水・耐衝撃設計、およびマイナス10度で動作する耐寒設計を採用した。ボディ前後のカバー間にシーリングゴムを、ボディ側のマウント部に0リングを採用する設計により、同社のテストでJIS/IEC保護等級8(IPX8)をクリアし、水深15mで60分の撮影が可能な防水性能を確保した。耐衝撃性能は2mからの落下に耐えるMIL-STD 810F Method 516.5-Shock準拠のテストをクリアする水準となっている。なお、レンズキットに付属する1 NIKKOR AW 11-27.5mm f/3.5-5.6も、15m防水・2m耐落下衝撃性能を誇る。

利用シーンとしては日常のスナップ以外に、山や海などのアウトドアシーンを想定。GPSおよびGLONASSによる位置情報取得、高度計、水深計、水準器などの機能を搭載されており、旅行時の撮影記録に便利な仕様となっている。そのほか、アウトドア向けの機能としては、屋外の明るい場所で液晶モニターを見やすくする「アウトドア表示」機能を搭載。

「アクション操作」機能のイメージ

そのほか、細かい操作を行いにくい水中撮影向けの機能として「アクション操作」機能を搭載。ボディ背面の「アクションボタン」を押しながらカメラを左右に傾けることで、撮影モードの変更や静止画再生時の画像送り、動画再生時の早送り・巻き戻しなどを行えるようになっている。

撮影面では、「Nikon 1 S1」「Nikon 1 J3」に引き続き、CXフォーマット用に開発された「スーパーハイスピードAF CMOS センサー」を搭載。73点の撮像面位相差AFと135点コントラストAFをシーンに応じて使い分ける「アドバンストハイブリッドAF システム」により、撮影状況や設定に応じて最適なAFを適用できる。また、Nikon 1 S1、Nikon 1 J3と同様、世界最短の撮影タイムラグを実現。撮像素子は有効1,425万画素と高解像で、解像力を最大限に活かすために光学ローパスフィルターレス仕様となっている。

画像処理エンジンは「Nikon 1」シリーズ向けに最適化された「EXPEED 3A」を採用。高性能な画像処理性能が実現されており、フルHD(1,920×1,080ドット)動画の撮影中でも動画記録を途切れさせずに静止画撮影が可能となっている。

主な仕様は、マウントがニコン1マウントで、撮像素子が有効1,425万画素の1型(13.2×8.8mm)CMOSセンサー、対応感度がISO160~ISO6400、シャッタースピードが1/16,000~30秒となっている。背面のモニターは3型・約92万ドットの液晶方式、利用可能な記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード、記録形式は静止画がRAW、JPEG、動画がMOV(H.264/MPEG-4 AVC)、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドット/60iだ。バッテリーはリチウムイオン充電池。

本体サイズは約W113.3×D37.5×H71.5mm、重量は本体のみで約313g、バッテリーとSDカードを含む状態で約356gとなっている。

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