ハイエンドモデルの「iPhone 5s」

20日に米国や日本、中国などで「iPhone 5s」と「iPhone 5c」が発売されるが、5sは入荷量が極端に少なく、人気カラーはしばらく入手困難になり得ると米国の複数のメディアが伝えている。Appleはオンラインストアで13日に5cの予約受け付けを開始したが、5sは予約販売を行わず、20日に同社の直営店や提携キャリアの直営店で発売する。

All Things Dによると、複数の通信キャリアのソースが20日に販売できる5sの入荷量が予想を大きく下回っているとコメントした。あるキャリアなど「異常なほど入ってこない (grotesquely unavailable inventory)」と述べたという。9to5Macの取材でも、5sに関しては著しい供給不足で、厳しい発売になることを複数のソースが認めたという。

9to5MacがApple直営店の複数のソースから得た情報では、大型店の初回入荷分の70%から80%が5cになる。Appleはスペースグレイが5sの人気色になると予想していたのか、5sの初回入荷分の3/4がスペースグレイになり、数が極端に少ないゴールドとシルバーは発売開始直後に入手困難になる可能性があるという。なお、ハイエンドモデルに位置づけられる5sを求める人たちは価格よりも機能・性能を重視している模様で、現時点で米国ではストレージが大きなモデルの方が人気が高い。64GBモデルよりは16GBモデルや32GBモデルの方が比較的入手できる可能性が高いそうだ。

標準モデルのような位置づけの「iPhone 5c」

入荷量が少ないために5sが入手困難状態になるのは避けられそうにないが、All Things Dによると現時点で5sに対する需要はキャリアの予想をわずかに下回るような状態だという。標準モデルと呼べるような価格、カラフルで豊富なカラーバリエーションが用意された5cに関心を持っている人たちが多い。しかしながら、9to5Macによると、5cについては大きな需要に応えられるぐらいの供給があるという。米国で5cはT-Mobile版がアンロック/コントラクトフリーになっており、米Apple Storeのオンライン予約ではT-Mobile版の16GBモデル(イエロー: 549ドル)が最も早く20日販売分を完売した。