オープンソースベースの端末エミュレーター「Tera Term(テラターム)」が約4カ月ぶりにバージョンアップした。新しいバージョン4.79では、DECRQM(モード問い合わせ)制御シーケンスや、DECLRMM(左右マージンモード)、DECSLRM(左右マージン設定)制御シーケンスに対応し、さらなる再現性を高めている。このほかにも終了時のユーザー問い合わせや、ファイル送信時のダイアログ表示抑制など、ユーザビリティの向上も行われた。

SSH1/2およびUTF-8に対応した端末エミュレーター「Tera Term」。Windows 95からWindows 8まで幅広いWindows OSに対応している

そもそもTera Termは寺西高氏が開発したWindows OS用端末エミュレーターで、後に32ビットアプリケーション化した「Tera Term Pro」もリリースされている。同氏による開発は1998年に終了。その後のオープンソース化に伴い、2004年からTeraTerm Projectという団体を有志のコミュニティが設立し、SSH(Secure Shell)2やUTF-8など機能拡張やバグフィックスが行われている。

冒頭で述べた新機能の追加以外にも、短時間に大量のベル記号を受信した際の動作抑制やマクロ機能強化に加え、前バージョンリリース以降に発見されたいくつかのバグも修正された。また、SSH接続を行うコンポーネント「TTSSH」をバージョン2.66へ差し替え、Cygwin(UNIX風の実行環境)上で動作する「CygTerm+」も、64ビット版Cygwinで動作するバージョン1.07_24に差し替えている。