マランツは9月2日、ステレオプリメインアンプ「PM-14S1」とUSB/DAC/SACDプレーヤー「SA-14S1」を発表した。10月中旬発売。希望小売価格はいずれも252,000円。

PM-14S1は、フルディスクリート電流帰還型アンプや、コンスタント・カレントフィードバック・フォノイコライザーなど、フラッグシップ機「PM-11S3」の技術をふんだんに取り入れたモデルだ。

「PM-14S1」

マランツ独自の高速モジュール「HDAM-2」「HDAM-3」を各回路に使用。入力のバッファにもHDAM-2が使用されており、ライン入力を低インピーダンス化。チャンネル間、ソース間の干渉を抑制し、信号の忠実な伝送と超高域までの高いチャンネルセパレーションを実現している。ボリュームコントロールは、MICRO ANALOGSYSTEMS社製の「MAS6116」とHDAM-2/HDAM-3によって構成。連動誤差が小さく、可変抵抗を使用していないボリュームコントロールは、経年劣化の心配も少なくなっている。

一般的なNFB型のフォノイコライザーでは、RIAA特性を得るために周波数帯によって帰還量を変えている。これにより帯域によって音質が変化する。PM-14S1が使用するコンスタント・カレントフィードバック・フォノイコライザーは、周波数帯による帰還量の違いをなくすことで、全域にわたって統一の取れたサウンドキャラクターを実現している。

パワーアンプには、V/I サーボ方式の電流帰還型回路を採用。入力回路とDCサーボ回路にはHDAMR-SA3回路を使用している。定格出力は90W×2(8Ω負荷)で、全高調波歪率は0.05%、周波数特性は5Hz~20kHzだ。入力インタフェースは、アナログ×5系統/フォノ×1系統(MM/MC)/パワーアンプダイレクト×1系統で、出力インタフェースはRECアウト×2系統/プリアウト×1系統/ヘッドホン×1系統となっている。また、F.C.B.S.入出力×1系統を備えており、最大4台までのPM-14S1のボリュームを連動させることが可能だ。

SA-14S1は、フラッグシップ機「SA-11S3」並みのディスク再生能力に、DSD対応のUSB-DACをプラスしたモデルだ。

「SA-14S1」

新開発したオリジナルメカエンジンは、ピックアップや回路構成は、SA-11S3に採用されている「SACDM-2」と同一だ。

DACチップには、「DSD1792A」を採用。2.8MHZ/5.6MHzのDSD信号と、最大192kHz/24bitまでのリニアPCM信号の再生に対応している。入力には、USBと同軸/光デジタルが利用可能だ。また、デジタル音声出力端子からは、最大192kHz/24bitまでのPCM出力が可能だ。

フロント端子にもUSBポートを装備。iPhone/iPodをデジタル接続可能だ。フロントUSBポートからの入力は、最大48kHz/16bitまでとなっている。

再生周波数範囲は、SACDが2Hz~100kHz、CDが2Hz~20kHz。S/N比は、SACDが109dB(可聴領域)で、CDが110dB。高波調歪率は、SACDが0.0009%、CDが0.0015%となっている。入力インタフェースは同軸デジタル×1系統/光デジタル×1系統/USB-A(フロント)×1基/USB-B(リア)×1基で、出力インタフェースはアナログ×1系統/同軸デジタル×1系統/光デジタル×1系統/ヘッドホン×1系統を装備する。