東京都、東京都現代美術館・東京文化発信プロジェクト室、産経新聞社、東京藝術大学は、東京アートミーティング(第4回)「うさぎスマッシュ展 世界に触れる方法」を開催する。開催期間は10月3日~2014年1月19日(月曜休館だが、祝日の場合は翌火曜/12月28日~1月1日は休館)、開場時間は10:00~18:00。会場は東京都・清澄白河の東京都現代美術館。入場料は一般1,100円、大学生・65歳以上800円、中高生600円、小学生以下は無料。

リヴィタル・コーエン&テューア・ヴァン・バーレン《ライフ・サポート》2008年

ミカエル・マッセイ《ポックス・テディー》2007年

同展は、現代アートとさまざまな分野の表現が出会うことで新たな可能性を探求する「東京アートミーティング」と題して開催される展覧会。第4回となる今回のテーマは「デザイン」。政治、観光、金融から遺伝子まで、現代を構成する多様な分野の情報やシステムにアプローチし、それぞれを独自の視点で解釈・表現したデザインとアートのプロジェクトを紹介する。アトリエ・ワン、ライゾマティクス、スプツニ子!、竹村真一ら、領域を横断して活動する国内外のアーティスト、デザイナー、建築家など21組が参加するほか、共同キュレーターとしてデザイン史研究における第一人者の柏木博が参加するほか、グラフィックデザイナーの佐藤卓がアドバイザーを務める。

ブラク・アリカン《モノバケーション》2013年

スプツニ子!《ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩》2013年 Photo: Rieko Igarashi

また、出展作品には、世界中の観光プロモーション映像にタグを付けることで、人々を魅了する観光イメージがどの場所でも同じであることを示すブラク・アリカンの「モノバケーション」、リヴィタル・コーエン&テューア・ヴァン・バーレンの人間身体の代替機能を動物に代行させるというアイデアに基づいた「ライフ・サポート」、テディベアの表面に痛くない極微細な注射針を設置することで、子どもが触っているうちに免疫ができるというミカエル・マッセイ提案のみずぼうそう予防注射「ポックス・テディー(痘症テディー)」、スプツニ子!演じるひとりの女の子が自分の足跡を月面に残したいという希望を実現させるためのPV風の物語「ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩」などがある。どの作品も視覚だけでなく、匂いや触覚といった総合的感覚を通して世界を感知し、共に考察するものとなっている。

なお、展覧会のタイトル「うさぎスマッシュ」とは、今までの世界とは物事がまったく違って見えるという体験を、うさぎを追いかけているうちにワンダーランドに足を踏み入れてしまった不思議の国のアリスに例えたフレーズで、同展が常識的な見方や固定観念に一打(スマッシュ)を与えるものであることを示している。