ここまでXPS 27の魅力や性能について様々な角度からチェックしてきた。今どきの高速SSD搭載ノートPCに慣れるとストレージの遅さがちょっと気になるかもしれないが、2TBの大容量HDDを備えているのは写真や動画を貯め込む人にはうってつけ。速度に不満が出たら、Thunderboltで外付けSSDを増設するという手もある。

CPUの性能が高いため、どんな作業も快適にこなせるだろう。GPU性能は控えめだが、ゲームを本格的にしないなら問題はない。写真や動画編集用途に満足できるパフォーマンスを発揮してくれるだろう。ちなみに、16メガピクセルのRAW画像100枚(1枚あたり約18.5MB)を、Lightroom 5でJPEG最高画質(光沢紙向けのシャープネス+レンズ補正あり)に出力する際の所要時間はおよそ4分43秒。ストレージがHDDベースな分、少々損をしている感はあるが、十分満足できるスピードだ。

27型WQHD液晶が活きる用途といえばRAW現像。多数の写真を一気に閲覧して作業できる

では、XPS 27の売りである液晶はどうだろうか? 発色や解像度、画面の広さについては全く問題ない。Adobe製ソフトが2本ついてくるというのも魅力的で、この点においても即戦力かつ実用的な製品といえる。しかし、マルチタッチ機能については、賛否両論があるはずだ。せっかくの高精細・広色域液晶にタッチ操作で指紋が付着することを嫌って、タッチ非対応ノングレア液晶へのカスタマイズオプションを求めるニーズは少なからずあるだろう。

とはいえ、Windows 8を快適に使いつつ、写真のレタッチなどをガッツリやりたい人にとっては優れたソリューションであることは間違いない。後から液晶を換えられない一体型PCだからこそ、標準でAdobe RGBカバー率99%の液晶を搭載するXPS 27は優れた選択肢になるはずだ。

Photoshop Elements 11ならタッチ操作で写真編集も可能だ

製品名 XPS 27 プラチナ・タッチパネル
CPU Intel Core i7-4770S (3.1GHz)
メモリ DDR3-1600 8GB (4GB×2)
グラフィックス NVIDIA GeFroce GT 750M 2GB DDR5
ディスプレイ 27型ワイド液晶(2,560×1,440ドット、タッチパネル)
ストレージ 32GB mSATA SSD、2TB SATA6Gb/s HDD
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
ネットワーク IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、GigabitEthernet
インタフェース USB 3.0×6、Thunderbolt、mini DisplayPort、HDMI入力、HDMI出力、8in1メモリカードスロットなど
サイズ/重量 W492.2×D35.4/78.2×H664mm/16kg
OS Windows 8 64bit
直販価格 214,980円(構成例)