フラッシュを2灯使った撮影をしてみる

前回は、EOS Mのダブルレンズキットに含まれるフラッシュ「90EX」と、単体の外部フラッシュ「270EX」を併用した撮影を紹介した。今回は外部フラッシュの「320EX」と「430EX II」を使って、複数のストロボを同時に発光させるワイヤレス多灯撮影を行ってみよう。

システムとしては、90EXがマスター(別のフラッシュを制御する側)、320EXと430EX IIがスレーブ(90EXから制御される側)だ。フラッシュを2灯(2台)以上使う場合は、「チャンネル」と「グループ」を理解する必要がある。

270EX

320EX

430EX II

まずチャンネルだが、例えばすぐ近くで別の人がワイヤレス多灯撮影をしている時、その人の撮影で自分のフラッシュが光らないようにするためのものだ。他人と異なるチャンネルに設定しておけば、すぐ近くで別の人がキヤノンのワイヤレス多灯撮影をしていても、そこからの信号によって自分のフラッシュが光ることはない。チャンネルは1~4まであり、すべてのフラッシュを同じチャンネルに設定する。とはいっても、フラッシュの制御が他人と混ざる機会はあまりないと思うので、初期設定「1」のままでよいだろう。

続いてグループは、フラッシュの出力(光量)を変えるときに使用する。例えば、左右にそれぞれフラッシュを配置し、右側は左側の半分の出力でやや暗くしたいとしよう。左側と右側のフラッシュを別グループにして、左側のフラッシュ光量を半分になるようにカメラ側で設定すれば、思ったような撮影ができる。グループはA/B/Cの3つがあり、同じグループなら出力は同じ。1グループに何台フラッシュを設定してもよい。

270EXにはチャンネルやグループの設定ボタンがないが、これはチャンネル「1」とグループ「A」に固定されているためだ。320EXは背面に切り替えボタンがあり、430EX IIは液晶パネルを見ながら自分で設定できる。

320EXのチャンネル/グループは背面スイッチで設定。一番上の「CH.」がチャンネル、「Gr.」がグループで、電源スイッチを「SLAVE」にする

430EXIIは「ZOOM…」と書いてあるボタンを長押しすることで、ワイヤレス多灯撮影モードのスレーブになる。あとは短くZOOMボタンを押すことで、グループやチャンネル、発光部のズームなどを設定できる

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