マイナビは7月19日(金)、「ビッグデータ活用・保全セミナー」(東京・竹橋/参加費無料)を開催する。いよいよ、本格的に到来しようとしているビッグデータ時代。情報やデータに対する社会的なニーズが高まり、そして、このような動きに応えるICT技術が急激な進化を遂げたことで、世界中のデータ量が爆発的に増大している。企業においては、日々膨れ上がるビッグデータを「いかに適切に収集・分析し、ビジネスに活用していくか」という点が重要な課題となっている。今回は、セミナー開催に先立ち、ソフトウェア開発に力を入れている日本アイ・ビー・エムの戦略について話を聞いた。

日本IBMのビッグデータ戦略を知ることができる「ビッグデータ活用・保全セミナー」(7月19日(金) 東京・竹橋)の参加申し込みはこちらから(参加費無料)

ビッグデータ時代を予見したIBMの戦略

日本アイ・ビー・エム株式会社 パートナー&広域事業 パートナー事業部 第二営業部 清水 秀記 氏

IBMではいち早く、ビッグデータ時代の到来を予見し、世界規模でビッグデータ戦略を進めている。最新のテクノロジーを活用した、あらゆるデータを収集・分析し、新たな「知見」を生み出すための、「ビッグデータ&アナリティクス」のソリューション・ポートフォリオを提供している。ビッグデータの活用は、ビジネスの効率化にとどまらず、エネルギーや医療、金融など、多様な社会課題を解決するという新たな価値も生み出している。

IBMの「ビッグデータ&アナリティクス」ソリューション・ポートフォリオの柱のひとつとなっているのが、ソフトウェア製品だ。「ポートフォリオの補完や強化のために、市場価値の高いソフトウェア企業の買収にも戦略的に取り組んでいる」と、パートナー&広域事業・パートナー事業部・第二営業部の清水秀記氏は説明する。

ビッグデータから有益な情報を「探索する」

この戦略の成果のひとつとして挙げられるソフトウェアが、「IBM InfoSphere Data Explorer」だ。2012年に買収したVivisimo社の統合後、IBMとして初めてリリースした製品となる。「IBM InfoSphere DataExplorer」は、「ビッグデータを"知見"に変え、スマートに活用するソリューションとして位置付けている」と清水氏は説明する。

「ビッグデータ活用は、データを『蓄積する』『探索する』『見える化する』というように、いくつかのフェーズに分かれている。特に『探索する』という点について、多くの企業は未だ敷居が高いと感じているのが実情だ。そこで管理・運用が容易なソリューションとして、当社は『IBM InfoSphere Data Explorer』を提案する」と清水氏。

「IBM InfoSphere Data Explorer」は、データベースや電子メール、文書ファイルやWebページなど、物理的に異なるサーバーに格納された社内データを、1つのポータル画面にメニュー表示し、キーワード検索が行えるソフトウェアだ。独自のテキストマイニング機能によって、散在するデータの中から、精度の高い検索結果を導き出す。このように、ビッグデータの中から価値のあるデータを引き出すことができれば、より正確な意思決定を下すことが可能になるだろう。

データの「保全」について、改めて警鐘を鳴らす

ビッグデータを「知見」に変える「IBM InfoSphere Data Explorer」を提供する一方、「ビッグデータ時代だからこそ、データの"保全"について、改めて注目する必要がある」と清水氏は指摘する。

「東日本大震災以降、企業間で事業継続計画(BCP)に注目が集まり、バックアップの必要性が叫ばれていた。しかし、それから2年以上が経ち、バックアップに対する市場の関心が薄くなってきたように感じる。企業にとって、自社の重要なデータを失うことは大きな損失につながる。ビッグデータ時代を本格的に迎えた今だからこそ、リマインドの意味を含めて、データの"保全"について訴求したい」と清水氏は警鐘を鳴らす。

IBMでは、数あるバックアップ手法の中でも「より迅速な復旧が可能になる」というBCPの観点から、IAサーバーについては「Disk to Disk」(DtoD)を推し進めている。実際に、DtoDに対応した「IBM FastBack」を市場に投入しており、今後も訴求を強めていく構えだ。「DtoDは、バックアップに関する運用・管理が容易な点が特長。また、バックアップのディスク使用量を抑えられる点など、魅力的な機能も多い。企業内の重要な情報を失わないためにも、このツールを活用し、DtoDを利用したデータの"保全"をぜひご検討いただきたい」と清水氏はアピールする。

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このようにIBMでは、ビッグデータを「知見」に変える取り組みと、データの「保全」という2点を中心とした戦略を進めている。同社が提供するストレージ製品やソフトウェア製品については、7月19日に開催される「ビッグデータ活用・保全セミナー」で詳しく紹介される予定だ。「当社は、ビッグデータ戦略の核となる2つのコンセプトに加えて、最新のラインアップなども紹介し、お客様のニーズにどのように応えていくのか説明する」というのが清水氏からのメッセージだ。ビッグデータ時代の到来を予見したIBMの提案は、現在の市場に大きな影響を与えている。同セミナーは、その先進的な取り組みを肌で実感できる絶好の機会となることだろう。