パイオニアと三菱化学は6月3日、有機EL(OLED)照明パネルの販売を行う共同事業会社「MCパイオニアOLEDライティング株式会社」を設立したことを発表した。

有機EL照明は、面発光ながら軽量・薄型、フレキシブルなどの特徴から、次世代照明として期待されている。すでに両社は2011年7月より、発光層を蒸着プロセスで成膜した"カラー調色・調光型有機EL照明パネル"の量産を開始してきたが、今回、設立されたMCパイオニアOLEDライティングではこれまで両社が別々に行ってきた販売・マーケティング機能を統合することで、有機EL照明用パネルの用途開発、市場拡大などを目指すとする。

また、有機EL照明パネルは、発光層を塗布プロセスで成膜することで、製造コストの低減が可能だと考えられており、両社は2012年6月に開発した発光層塗布型有機EL素子を2014年に本格供給開始することを目指して、現在、量産化技術の開発を進めているとしている。

なお、パイオニアでは、2013年1月に、発光層塗布型有機EL照明パネルの量産を目的とした開発・製造会社を設立していることから、MCパイオニアOLEDライティングでは、この発光層塗布型有機EL照明パネルについても、2013年の秋からサンプル供給を開始し、用途開発および市場開拓を実施していく予定としている。

発光層塗布型有機EL照明サンプル(左:パネル、右:モジュール)