米Intelは1日、第4世代Coreプロセッサ(開発コード:Haswell)に搭載する内蔵GPUの上位モデルのブランド名「Iris」を発表した。

HaswellのGPUに関しては、2012年9月に行われたIDF(Intel Developer Forum)で、GT1/GT2/GT3という3種類のグレードを用意する説明していたが、今回は新たに「GT3e」というグレードが追加された。GT3eには、高速なeDRAMを搭載することでパフォーマンスの向上を図っている。

上位の内蔵GPUには「Iris」と名付ける

GT1はIntel HD Graphics、GT2はIntel HD Graphics 4600/4400/4200という型番を与える。GT3についてはTDP15WとTDP28Wに分けられ、前者にはIntel HD Graphics 5000、後者には新ブランド名「Iris」を冠したIntel Iris graphics 5100を、GT3eにはIntel Iris Pro graphics 5200を与える。

前世代と比べて2倍の性能を見込んでいる

搭載される内蔵GPUの型番とグレード

また、IntelではIvy Bridge世代プロセッサとのグラフィックス性能の比較も公開し、Ultrabook向けプロセッサでは、Ivy Bridge世代のIntel Core i7-3687U(Intel HD Graphics 4000搭載、TDP17W)と比較して、TDP15WのIntel Core i7-4650Uでは約1.2倍から1.5倍、さらにTDP28WのIntel Core i7-4558Uでは約1.5倍から2倍以上のパフォーマンスを実現するという。

Ultrabook向けプロセッサの性能比較

ハイエンドノートPC向けのモデルでは、Ivy Bridge世代のIntel Core i7-3840QM(Intel HD Graphics 4000搭載、TDP45W)と比べて、Intel Core i7-4900MQ(TDP45W)では最大1.5倍以上、GT3e搭載とみられるIntel Core i7-4950HQ(TDP45W)では最大2倍以上の性能差がある。

ハイエンドノートPC向けプロセッサの性能比較。Intel Core i7-4950HQはより高いTDP28での動作も可能なようだ

デスクトップ向けでは、Intel Core i7-3770K(Intel HD Graphics 4000搭載、TDP77W)との比較で、TDP84WのIntel Core i7-4770Kが最大約1.7倍、TDP65WのIntel Core i7-4770Rでは3倍にせまるパフォーマンス向上が見られるとしている。

デスクトップ向けプロセッサの比較。以前の説明ではデスクトップ向けにGT3を用意しないとされてきたが、i7-4770RにはGT3相当のGPUが統合される模様で、TDPが高いCore i7-4770Kの方がパフォーマンスが落ちているのはそのためと思われる

Intelは4月27日(日本時間)、同社の公式Facebookページに「3,337,200,000,000,000ナノ秒後に第4世代Intel Coreプロセッサが登場する」との画像を公開している。"3,337,200,000,000,000ナノ秒後"つまり38日後にHaswellを発表すると予告しており、おそらくは6月4日から台湾で開催予定のCOMPUTEXで詳細が公開されると思われる。

公式Facebookに掲載された画像