3月5日深夜、何の前触れもなくAppleがiBookStoreで日本語書籍の販売を開始した。
iBooksアプリもアップデートされ、iTunesにも「ブック」というカテゴリが登場するなど、満を持してのオープンといったところである。
ユーザーとして気になるのは品揃えだと思うが、個人的にもっと気になっていることがある。それは、別の電子書籍ストアと商品がダブっている場合、価格が異なることはないのか? という点だ。
そこで今回は、iBookstore、Kindleストア、ジャンプBOOKストアの3つのストアで販売されている「ジョジョの奇妙な冒険」を例に取り、それぞれの価格を調べてみることにした。
気になる価格はどうなのか
結論からいうと、「ジョジョの奇妙な冒険 第1部 モノクロ版 1」の価格は次のようになっていた。
ストア名 | 価格 | ページ数 |
---|---|---|
iBookstore | 480円 | 317頁 |
Kindleストア | 473円 | 316頁 |
ジャンプBOOKストア | 450円 | 315頁 |
ジャンプBOOKストアがもっとも安く、iBookstoreが一番高い。Kindleストアは本来600円のものが127円オフで473円となっているが、これはAmazonお得意の"最初から永遠に値引き"だろうから、473円が正規の価格といっていいだろう。
また、ページ数も若干異なっているが、これは白ページなどの数え方の問題で誤差の範囲だ。最後まで読んでみたが、どれも内容はまったく同じであった。
……となると、それぞれのストアには差がなく、どれを選ぶかは個人の好みということになる。
ストアの選び方と考え方
あくまでこの3つのストアに限っての話にはなるが、Kindleストアは品揃えも豊富で、Amazonを母体にしているという安心感がある。iBookstoreもApple運営という意味では不安はないが、やや出遅れた感は否めない。iOS限定であることや価格面でのメリットがなさそうなのも痛いところだ。もしKindleストアよりも先にオープンしていたら……と思わずにはいられない。
最後にジャンプBOOKストアは出版社も限定されるということで他の2つとは立場を異にするが、少なくともジャンプコミックスに関しては他のストアよりも先に並ぶことは間違いないだろうから、とにかくジャンプ漫画が読みたい人なら十分に選ぶ理由があると思われる。
なお、各アプリはビューワもそれぞれ特徴があり、特にiBooksは紙をめくるようなエフェクトが入った独特の動き方をする。iBooksを読む場合は、端末をiPadを横向きにして読む方がいいだろう(iPhoneだとさすがに小さすぎるのでiPadを使うことになるが)。