JVCケンウッドは2月28日、森と自然を感じる空間提案をコンセプトとした「Forest Notes」シリーズのワイヤレスアクティブスピーカー「YG-FA30HV」「YG-FA2HV」を発表した。発売は3月中旬。価格はオープンで、推定市場価格は、YG-FA30HVが320,000円前後で、YG-FA2HVが60,000円前後。

自然の音を聴くためのスピーカー「Forest Notes」シリーズ。左が「YG-FA2HV」で、右が「YG-FA30HV」

「Forest Notes」シリーズは、森の中に設置されたマイクからの音を聴くためのBluetoothスピーカーだ。

"森の声"を聴くには、3月中旬に開始される"Forest Notes"ライブ配信サービスを利用する必要がある。同サービスは、PC・スマートフォン・タブレット向けの定額制の配信サービスだ。利用料金は、高音質プラン(320kbps)が980円/月、標準プラン(128kbps)が490円/月となっている。当初は、岐阜県の飛騨高山と宮崎県の諸塚村の2地点からの配信を予定している。設置されているマイクから特に音が拾えないようなときに流すための、アーカイブ音源もこの配信サービスから利用できる。

一般的なスピーカーのキャビネットでは、コスト面や工業製品としての安定度から、MDF材などの合板が使用され、その表面にのみ、突板仕上げとして薄くスライスした天然木が使用されている場合が多い。一方、「Forest Notes」シリーズのキャビネットは、国産栗材の天然木を使用。飛騨高山の家具メーカー「オークヴィレッジ」が、材料の選定から仕上げまでを一貫して行っている。また、板同士の接合には、YG-FA30HVでは「蟻型千切留組(ありがたちぎりとめぐみ)」、YG-FA2HVでは「挽込留接(ひきこみとめつぎ)」という伝統的な技法が使われている。

キャビネットは立方体で、サイズは、YG-FA30HVが1辺310mm、YG-FA30HVが1辺136mmだ。搭載しているアンプの実用最大出力は、YG-FA30HVが1W×2で、YG-FA30HVが1W。

一般的なスピーカーユニットは使用されておらず、同社がエキサイターと呼んでいる振動型ユニットを採用。キャビネット全体を振動させることで、音を出している。YG-FA30HVはエキサイターを2本、YG-FA30HVは1本搭載している。なお、周波数特性などを、自然の音を聴くためにチューニングしてあるため、一般的な音楽を聴く用途には適していない。

電源はACアダプター、または内蔵のリチウムイオンバッテリーを使用する。内蔵バッテリーは、約6.5時間でフル充電され、YG-FA30HVは最長で約7時間、YG-FA30HVは最長で約10時間の連続使用が可能だ。