JVCケンウッドは1月31日、ウッドコーンスピーカーを採用するコンパクトコンポーネントシステム「EX-S3」を発表した。発売は2月上旬。価格はオープンで、推定市場価格は43,000円前後。
2010年10月に発売された「EX-S1」は、それまで、"ハイコンポ"というイメージが強かったウッドコーンオーディオシステムを、より広い層にアピールするためのエントリーモデルだった。EX-S3はそのEX-S1の後継モデルだ。
システムの構成は、φ8.5cmのフルレンジウッドコーンユニットを採用するコンパクトなリアバスレフスピーカーに、アップル製品用のドックコネクタやUSBポートを装備するセンターユニットを組み合わせたもので、大枠としては従来機と同じだ。しかし、それを構成するコンポーネンツは、大きな変貌をを遂げている。特に、徹底した防振対策により、オーディオ性能を向上。従来機を大きく上回る解像度、音場の拡がりを実現している。
スピーカーシステムでは、ユニットの背面にウッドブロックを配置。余分な振動を低減すると同時に、バスレフダクトからの高域成分の漏れを抑制している。
防振対策はスピーカー側だけでなく、センターユニット側にも行われている。底面やシャーシ内部に、アルミや銅といった異種金属のワッシャやネジを組み合わせることで共振を抑制。構造上必要な部分だけでなく、防振のためだけの"ステネジ"も多数取り付けられている。さらに、電源回路の電解コンデンサなど、振動が発生しやすいパーツについては、個別に防振材を張り付け、対策を施している。
アンプ部は従来、アナログアンプにPWM(パルス幅変調)デジタルアンプを組み合わせた構成だったが、EX-S3では入力から出力までフルデジタル化された。iPodドックもデジタル接続となっているほか、従来は再生機能のみ搭載していたUSBポートは、CD・チューナー・外部入力からの録音も可能となった。また、実用最大出力も20W×2から30W×2へと増やされている。
デザインは、全体的には従来モデルを蹈襲したロースタイルデザインを採用。iPodドックがフラット化したことで、天面はよりすっきりとしたものとなった。また、スピーカーの幅が約10mm狭まり、よりコンパクトになっている。なお、幅は狭くなっているが奥行きが増えており、エンクロージャーの容積は変わっていない。
カラーバリエーションは、従来の「ナチュラルウッド」「ブラック」に加えて、「ベージュ」「ブラウン」が採用された。
入力端子 | iPod/iPhone用ドックコネクタ(30ピン)×1基、USB×1基、AUDIO IN×1系統 |
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出力端子 | ヘッドホン×1系統、サブウーファー出力×1系統、iPod/iPhoneビデオ出力×1系統 |
チューナー | FM/AM |
消費電力 | 45W |
センター部サイズ | W214×D262×H120mm |
スピーカーサイズ | W143×D251.5×H120mm |
センター部重量 | 2.2kg |
スピーカー重量 | 2kg |