タッチパッドとトラックスティックの二段構え

もう1つの注目点は、タッチパッドだけでなく"トラックスティック"も用意されていること。

キーボードの中央にあるこのトラックスティックは、ThinkPadのポインティング・スティックと似た、マウスカーソルを動かすためのデバイスだ。指を乗せて力を込めることで、その強さや方向に合わせてマウスカーソルを動かすことができる。

一般的なノートブックのタッチパッドとは操作感が異なるため慣れが必要なところもあるが、両手をキーボードのホームポジションからほとんど動かすことなくマウスカーソルを操作できるため、キー入力がより快適になる。

しかも、スペースキーのすぐ下に左右クリックボタンも用意されていて、わざわざマウスクリックのためにタッチパッド用の左右クリックボタンまで指を伸ばすこともない。

すぐ下にクリックボタンも設けられたトラックスティック

ホームポジションから大きく手を動かすことなくマウスカーソルを操作できる

トラックスティックにどうしてもなじめないという人は、タッチパッドを使うとよいだろう。タッチパッドはマルチタッチとジェスチャー機能に対応しており、例えばWindows 8では3本指のフリック操作でアプリ一覧を表示したり、タッチパッドの右端をフリックしてチャームを呼び出すことができる。右手でトラックスティックを、左手でタッチパッドのジェスチャー操作を行う、といった柔軟な使いこなしもOKだ。

もちろんタッチパッドも利用可能

デルのノートブックでは今や標準搭載となったマルチタッチ、ジェスチャー機能

本来の業務に集中したい人や企業に

近日中に発売されるという、オプションのワイヤレスドッキングステーションを用いることで、最大7Gbpsもの通信速度を実現する高速無線通信規格「WiGig」にも対応するなど、シンプルな見た目とは裏腹に、多彩な機能と拡張性を備えた「Latitude 6430u」。

同社の直販サイトでは最小構成が124,980円からと、まずまずの値段だ。しかし、ビジネス利用を考えた場合、64GB SSDの内蔵ストレージは、やや心もとない。プラス10,000円で128GBを、さらにプラス10,000円強で256GBを選べるので、業務内容に応じてカスタマイズしたいところだ。

BYOD(Bring Your Own Device:私物端末の業務利用)が話題に上る昨今、業務でも個人向けのノートブックで十分と考える向きもあるかもしれないが、データの持ち出しには常に敏感でありたいもの。

シンプルなデザインであるとともに、自分に合ったマウスの操作方法で仕事に集中でき、しかも高い耐久性を誇る「Latitude 6430u Ultrabook」は、使用頻度の高いあらゆるビジネス環境において大きな安心感が得られる製品であることは間違いない。

製品名 Latitude 6430u
CPU Intel Core i5-3427U(1.80GHz)
メモリ 4GB
ストレージ 64GB SSD
光学ドライブ
グラフィックス Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵)
ディスプレイ 14型ワイド(1,366×768ドット)
ネットワーク 10BASE-T/100BASE-T/1000BASE-T対応有線LAN×1、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN
インタフェース USB 3.0×2、HDMI×1、D-Sub、ヘッドフォン端子×1
メモリカードスロット SDカードスロット
TVチューナー なし
サイズ/重量 約W338×D230×H20.9mm、1.69kg(最小構成時)
OS Windows 8 Pro 64bit
直販価格 最小構成時で124,980円~