ワイヤレス充電の規格は現在複数が混在しており、まだ統一された状況にはなっていない。日本ではNTTドコモが「おくだけ充電」の名称でQi規格を採用し、一部のスマートフォンに搭載されている。また外部バッテリにもQi対応のものが登場するなど、日本のワイヤレス充電はQi対応の製品が一番多い。
一方海外ではNokiaが最新のWindows PhoneにQiの採用を決定、ワイヤレス充電パッドなど純正品として周辺機器の販売もはじめている。Nokiaはカフェや航空会社と提携してQi対応のワイヤレス充電装置の設置を進める予定で、海外ではQi規格を利用できる場所が今後増えていくかもしれない。今回は海外で最近販売が始まったQi関連の周辺機器を、Nokia純正品と合わせて紹介しよう。
Qi非対応機種も利用可能にするTekmaxのアダプタ
TexmaxはQi対応のワイヤレス充電パッドと、マイクロUSBを備えたアダプタを販売している。アダプタは日本でも一部のスマートフォン関連商品を扱うショップで取り扱われている。
ワイヤレス充電パッドは180x110mmと広い面積を持っており、Qi対応の端末を余裕を持っておくことができる。7インチタブレットを一回り小さくした程度の大きさだ。中央に「Qi」のロゴが印刷されており、この部分にワイヤレス充電の送電コイルが内蔵されている。
試しにQi対応の日本のスマートフォンを置いてみたが、パッド部分の広さに対して送電コイルが本体中央に内蔵されているためか、スマートフォンを置く位置は若干シビアに調整する必要があった。中央から少しずれると充電されないこともあるなど、このあたりはムービングコイル方式を採用した日本の大手メーカー品のほうが機能は高い。
一方アダプタはマイクロUSB端子と吸盤を供えており、端末の下部に装着することでQi対応とするもの。パッケージにはSamsung ElectronicsのGALAXYシリーズ SIII、SII、Note対応と書いてはあるが、他社のスマートフォンでもマイクロUSB端子の位置と向きが同じであれば利用することができそうだ。マイクロUSB端子部分は数mm上下に伸び縮みするので、端末の厚みを多少吸収してくれる。
このアダプタは充電パッドに設置する側の面積が広く、この部分全体にワイヤレス充電アンテナが埋め込まれているようだ。そのため充電パッドに置いた際は、多少上下にずれて置いても充電が可能だった。充電中はアダプタ下部のインジケーターも赤く光るので充電されているかどうかも一目でわかる。
カラフルなNokiaのワイヤレス充電パッド
NokiaのWindows Phone、Lumiaシリーズは黄色や水色などカラフルなボディーカラーが特徴だ。同社の最新端末、Lumia920はQiを内蔵、またLumia820はQi内蔵の電池カバーが別売されている。そしてこの両端末の充電用に販売されているのがNokia Wireless Charger DT-900である。
DT-900はホワイト、ブラック、イエロー、ブルー、レッドと5色のカラバリがある。Lumiaシリーズにあわせたカラーとなっており一般的なIT機器には見えない色合いだ。ACアダプタから充電パッドに接続するケーブルもパッドとあわせた色のものが付属する。また上面は端末が滑らないよう、マット加工になっている。
DT-900のサイズは120x60mm、形状は楕円形。スマートフォンよりも小さめのサイズなので、端末を中央にそろえて置きやすい。端末を置くと本体手前のインジケーターランプが点灯するので、充電中にインジケーターランプが付かない端末の場合でもここを見れば充電されているかどうかを確認できるわけだ。
このDT-900はもちろんNokia専用品ではなく、Qi対応の端末も充電できる。日本のスマートフォンや外部バッテリなどもそのまま充電できた。また送電コイルは広い位置に広がっているようで、多少ずれた位置に端末を置いても充電可能だった。このあたりはさすが携帯メーカーの純正品だけに使い勝手は良い。
Nokiaはこれ以外にもQiの充電パッドを発売する予定であり、またサードパーティーから同じカラーのQi対応周辺機器も出てくる予定だ。どのような機器がこれから出てくるのか、楽しみにしたい。
(記事提供: AndroWire編集部)