EOS Mではいろいろな撮影モードが用意されているが、どの撮影モードで撮ればよいのかちょっと分かりにくい。時期を外してしまったが、紅葉撮影をしながら各モードの違いを調べてみたいと思う。さらに風景写真には必須とも言えるPLフィルターも試してみた。

撮影モードによって紅葉の写り方も異なる

EOS Mには、シーンインテリジェントオートやシーンモード、クリエイティブオートモード、プログラムAEモードなど、撮影モードが多数用意されている。とりあえずは、その場の状況に応じて適切な撮影モードが自動選択される、シーンインテリジェントオートモードで撮影すれば失敗は少ない。ただ、常に適切な撮影モードが選ばれるとは限らないし、自分のイメージ通りの写真はなかなか撮れない。

いろいろなモードで撮影してみたので、まずはご覧いただきたい。

クリックで拡大(640×427ドット)とスライドショー。各サンプルにはオリジナル画像(5,184×3,456ドット)も用意した

■1枚目■撮影モード:シーンインテリジェントオート(F8.0・1/160秒)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(52mm) (オリジナル画像を見る)

■2枚目■撮影モード:シーンモード「風景」(F8.0・1/160秒)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(52mm) 雰囲気を選んで撮影:標準設定 (オリジナル画像を見る)

■3枚目■撮影モード:シーンモード「風景」(F8.0・1/160秒)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(52mm) 雰囲気を選んで撮影:くっきり鮮やかに (オリジナル画像を見る)

■4枚目■撮影モード:絞り優先AE(F5.6・1/400秒・-1/3)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(52mm) ピクチャースタイル:オート (オリジナル画像を見る)

■5枚目■撮影モード:絞り優先AE(F5.6・1/400秒・-1/3)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(52mm) ピクチャースタイル:風景 (オリジナル画像を見る)

■6枚目■撮影モード:絞り優先AE(F5.6・1/400秒・-1/3)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(52mm) ピクチャースタイル:ユーザー設定 (オリジナル画像を見る)

シーンインテリジェントオートは自動的に「風景」と認識したので、シーンモードの風景と同じ写真が撮れている。シーンモードの風景には写真のイメージを簡単に設定できる「表現セレクト機能」があり、その中の「雰囲気を選んで撮影」-「くっきり鮮やかに」を選ぶと、紅葉がより鮮やかになる。

個人的な好みとしては、もう少し明るさを抑えて撮影したいのだが、シーンインテリジェントオートやシーンモードでは露出補正ができない。そこで「絞り優先AE」モードにして、マイナス1/3段の露出補正で撮影したのが「4枚目」の写真だ。

絞り優先AEモードでは表現セレクト機能は使用できないが、キヤノンのデジタルカメラでおなじみの「ピクチャースタイル」が使える。ピクチャースタイルを「風景」にしたのが「5枚目」だ。この写真が見た目に近い紅葉だったが、さらに強調するため、ピクチャースタイルを「ユーザー設定」にしてシャープネスを「+5」、コントラストを「+1」、色の濃さを「+3」したのが「6枚目」である。

シーンモードの「風景」では表現セレクト機能の「雰囲気を選んで撮影」で、写真の雰囲気を簡単に設定できる。シーンモードに設定されていれば画面右上の「Q」をタッチすると設定項目が表示される

絞り優先AEモードでは、ピクチャースタイルで写真の雰囲気を設定できる。あらかじめプリセットされた「風景」などのほか、自分で細かく設定することも可能だ。絞り優先AEモードなどの場合、画面右上の「Q」をタッチし、さらに画面右側の上から3番目にあるピクチャースタイルをタッチして設定を変更する

キヤノンのデジタルカメラは色をそれほど誇張せず、見た目に近い発色となるよう調整しているようだ(もちろんモデルや設定によって異なるが)。紅葉を撮影する場合はやや色を強調したほうがきれいに見えるため、上記のような方法で色味を設定するとよい。今回は割愛するが、RAWデータを使ってあとから調整することも可能だ。

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