キヤノンが7月23日に発表した、同社初となるミラーレス一眼カメラ「EOS M」。製品化前のベータ機をお借りできたので、簡単なレポートをお届けしよう。なお、製品化前のベータ機のため、厳密な評価や実写サンプルの掲載は、後日レビューでお伝えしたい。

お借りしたのはブラックモデル。マットな質感に仕上げられている。左は「EF-M22 F2 STM」を、右は「EF-M18-55 IS STM」を装着した状態

お借りしたのはブラックモデルで、カラーバリエーションはほかにシルバー、ホワイト、レッドを揃える。カラーによって異なる加工が施されており、どの色にするのか悩みそうだ。

上部。左はEF-M22を装着した状態。右はEF-M18-55を装着した状態

背面

レンズを外した状態

ミラーレス一眼が普及しつつある現在の感覚では、サイズ的に驚くほどの印象はないかもしれないが、APS-Cサイズ(約22.3×14.9mm)のCMOSセンサーを搭載していることを考えると約W108.6×D32.3×H66.5mmという小型さはやはり驚きだ。しかも、小型化もうれしいが約265g(本体のみ)という軽量さはバッグに何気なく入れておくにも申し分ないレベル。持ち歩き用のカメラとしては、キヤノンのレンズ交換式カメラの中では最も適した製品といえるだろう。

編集部に一眼レフ「EOS 60D」を持っている者がいたので、借りてサイズ比較をしてみた。「えっ、同じエントリー向けってことなら『Kiss』シリーズか何かと比較したほうが良いんじゃないの?」という声もあるかもしれないが、同じAPS-CサイズCMOS搭載機ということを考えれば、まあ良いのではなかろうか……。

60D側に装着したレンズが「EF-S18-200mm F3.5-5.6 IS」で、EOS Mに付けたEF-M18-55 IS STMより一回り大きいが、下の写真を見てもらえば本体自体の大きさもだいぶ違うことが分かっていただけるだろう。フランジバックを18mmと短くした新開発の「EF-M」マウント採用のありがたみか。

"「EOS 60D」と隣り合わせに置いてみた"の図。サイズ感は大人と子どもほどに違う

上から比較してみると、レンズ込みのサイズもさることながら、本体のみの奥行きも全然違うことが分かる。60Dの奥行きが78.6mmだから半分以下にもなるわけだ。

"上から見てみました"の図

さて、従来の「EOS」シリーズのユーザーからすると、「新マウントってことは、今までのEFレンズは使えないの?」と残念がる人も多いかもしれない。だが、予想通りというか需要を踏まえた当然の結論というか、EFレンズ用のマウントアダプター「EF-EOS M」もバッチリ用意されている。これをEOS Mに付けて、先ほど借りたEF-S18-200mm F3.5-5.6 ISを装着してみた。

マウントアダプター「EF-EOS M」だけ装着してみたところ

アダプターを介してEF-S18-200mm F3.5-5.6 ISを装着。正面から見るとカメラ本体が隠れ気味になってしまう

上から見るとまだEOS M本体を確認できる

横から見たところ。カメラ本体よりレンズの方が圧倒的にデカイ!

冒頭にも述べた通り、今回お借りした機材は製品化前のものだということで使用感の厳密なコメントは差し控えるが、AFは一般的なミラーレスカメラではかなり速いレベルだったように思える。何より、APS-Cサイズセンサーを活用した高画質撮影が可能ながら、手のひらに収まるサイズ、携帯を苦にしない軽量さがうれしい。キヤノン製ミラーレス一眼の初号機ではあるが、すでにかなり高い完成度だと感じた。一眼カメラが欲しいが重いのはイヤ!という方や、EFレンズを持っていてサブカメラを探しているという方は購入を検討されては如何だろうか。

底面。付属バッテリーの撮影可能枚数は230枚(CIPA準拠)となっている。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードを使用

側面にはHDMIやUSB、マイク入力用の端子が備えられている

一眼カメラ初心者向けということもあり、本体上部のモードダイヤルでは「シーンインテリジェントオート」とその他の静止画モード(カメラのマーク)、動画撮影モードの3ポジションのみが設けられている。その他の静止画モードを選ぶと「マニュアル露出」などのほか、「ポートレート」「夜景ポートレート」などのシーンモードを選択可能だ

静止画撮影時のAFは「顔認識+追尾優先AF」「ライブ多点AF」「ライブ1点AF」の3種類が利用できる