ハイエンドユーザーのための豊富なBTOオプション

前述した通り、NEXTGEAR i830GA7ではCore i7-3820(4コア、動作周波数3.60GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.80GHz)を標準のCPUとして搭載しているが、BTOオプションでCore i7-3930K(6コア、動作周波数3.20GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.80GHz)、Core i7-3960X エクストリーム・エディション(6コア、動作周波数3.30GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.90GHz)を選択可能。動画エンコードソフトなどでは6コア化によって確実な処理時間短縮が可能だし、マルチスレッド化が進む最新のゲームタイトルでも、パフォーマンスの向上が期待できる。また標準の空冷式CPUクーラーを、プラス5,250円で水冷式クーラーに変更することも可能だ。

メモリは標準で32GBを搭載。8GB×4枚での実装で、X79プラットフォームの特徴であるクアッドチャネルアクセスを活かせる構成となっている。なお、本体の仕様としては8GB×8枚の64GBが最大搭載メモリだ。

NEXTGEAR i830GA7としては、グラフィックスカードはGeForce GTX 680の決め打ちだが、「NEXTGEAR i830」シリーズの他機種にはバリエーションが用意されており、GeForce GTX 660を搭載するスタンダードモデルの「NEXTGEAR i830BA7」(99,750円)から、デュアルGPUカードのGeForce GTX 690を採用した「NEXTGEAR i830PA7-W7」(189,840円)、GeForce GTX 680を2枚のSLI構成で搭載する「NEXTGEAR i830PA7-SP」(199,500円)など、予算と用途に応じてグラフィックス性能もさまざまなものを選択できる。また、珍しいものとしてはGeForce GTX 680に水冷GPUクーラーを搭載した「NEXTGEAR i830GA7-VL」(159,600円)という機種も存在する。

GeForce GTX 680を搭載。水冷モデルやSLI構成モデルなどの機種も用意されている

標準構成ではストレージは2TB HDDだが、当然のことながらBTOオプションでSSDを選択可能で、インテル520(120/240/480GB)、インテル330(240GB)、Samsung 830(256GB)、Samsung 840 Pro(256GB)がラインナップされている。さらにインテル520は120/240/480GBの各容量を2台ずつ搭載したRAID 0構成も可能。インテル520 120GB×2台を追加した場合でも価格のアップは19,950円とリーズナブルな範囲に収まっているので、本機のようなハイスペックなプラットフォームの実力をフルに引き出すには、SSDの選択は必須といって差し支えないだろう。

プリインストールOSはWindows 8が基本となっており、5,250円のプラスでWindows 8 Proも選択できる。また、Windows 7 Home Premium搭載モデルもWindows 8搭載モデルと同価格で用意されており、2013年1月31日までに購入すれば、Windows 8優待購入プログラムの対象にもなるので、当面Windows 7環境で使いつつ、アプリの充実などのタイミングを見計らってWindows 8へスムーズに移行するという使い方もありだ。

文句なしの高性能グラフィックス

Windows 8標準のベンチマーク機能であるWindowsエクスペリエンスインデックスでは、プロセッサが7.9、グラフィックスはゲームも含めともに8.1と極めて高いスコアを示している。今回はハードディスクモデルだったため、ディスクアクセス性能は5.9にとどまっているが、これもSSDの搭載により容易に引き上げることができるだろう。

ディスク性能以外はすべて8前後の高いスコアをマーク

実際のゲームタイトルを利用したベンチマークテストでは、ファイナルファンタジーXIVのように不可の高いタイトルをフルHD解像度で実行したときも「とても快適」にプレイできる水準のスコアとなっており、タイトルを選ばず、グラフィックス描画負荷の高いゲームをスムーズに楽しむことができるだろう。ファイナルファンタジーXIVベンチマークのLow解像度では、CPU性能によってスコアが頭打ちとなる現象がしばしば見られるが、今回のテストでもLowとHighの結果がほとんど同じだったことから、CPUのアップグレードによりさらに高いスコアが得られる可能性も残っているといえるだろう。

BIOHAZARD 5 ベンチマーク ベンチマークテストB(DirectX 10)
1280×720 161.4fps
1920×1080 153.5fps
ファイナルファンタジー XIV オフィシャルベンチマーク
Low 6232
High 6226
3DMark Vantage 1.1.0 Performanceプリセット
3Dmarks P30250
GPU SCORE 32671
CPU SCORE 24747
3DMark Vantage 1.1.0 GPU SCORE
1280×720 39881
1920×1080 24980
CINEBENCH R10 64bit
Single CPU 6151(2分23秒)
Multiple CPU 23740(0分37秒)
3Dmark VantageのPerformanceプリセットでも30000超えの高いスコア

そのほか、本機は700W電源ユニットを搭載しており、HDDの増設にも十分な電源容量の余裕がある。80PLUS GOLD認証を取得しているので、低負荷時にも変換効率が大きく落ちることがなく経済的だ。また、将来CPUのアップグレードや、ハイエンドグラフィックスカードをSLIで搭載したいと考えているユーザーは、900W(80PLUS SILVER)電源を選択することもできる。

80PLUS GOLD認証取得の700W電源を搭載

NEXTGEAR i830GA7の販売価格は139,860円。最新のゲームも快適に遊べる余裕の性能と、さらなるアップグレードも可能なハイエンドプラットフォームの採用という2点を考えれば、コアゲーマー向けの高性能機ながら、コストパフォーマンスも上々の機種といえるだろう。購入時には前述の通りSSDの選択もぜひ検討したい。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 NEXTGEAR i830GA7
CPU インテル Core i7-3820
メモリ 32GB PC3-12800 DDR3
HDD 2TB SerialATAIII
チップセット インテル X79 Express
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 680
OS Windows 8 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN
インタフェース USB 3.0×4(前面×2、背面×2)、USB 2.0×8(前面×2、背面×6)
サイズ W190×D543×H450mm
ディスプレイ
価格 139,860円(税込)

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2012/12/5(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。

マウスコンピューター/G-Tune