EOS Mはレリーズケーブルを使用できないが、赤外線タイプのリモコンは使える。EOS M用のリモコン「RC-6」は実売2,000円くらいなので、割と気軽に購入できるだろう。専用ケースも付属している。専用ケースの裏には2つのスリットがあり、ここにカメラ本体のストラップを通せるようにもなっている。RC-6には撮影モードが2種類あり、RC-6のシャッターボタンを押すとすぐに撮影される通常モードと、シャッターボタンを押してから2秒後に撮影されるセルフタイマーモードとなる。
カメラの赤外線受光部は本体前面にあり、基本的にはEOS Mを三脚で固定し、集合写真や自分撮りのときに利用するものだ。腕や手首が窮屈にはなるが、EOS Mの真後ろから前面受光部にリモコンを向ければ、有線のレリーズケーブル的な使い方もできる。また、それほど広くない屋内であれば、カメラの後ろからリモコンを操作しても、撮影できることが多い。これは部屋の壁などに赤外線が反射して、リモコン受光部に光が届くからだ。
余談だが、最近ではネット通販などで、純正品によく似たリモコン製品が売られている。正直、動作保証やロゴに関する権利などかなり危険な気もするが、500~1,000円くらいと非常に安価なので、気になっている人がいるかもしれない。そこで1つ購入し、純正品と比較してみた。
見た目はそっくり。ますます怪しい。
細部のデザインが微妙に異なるほか、純正品は使用電池がCR-2032、サードパーティ製品はCR-2025だった。サードパーティ製品にも、通常撮影モードと2秒セルフタイマーモードが搭載されている。ただ、純正品のほうがシャッターボタンのクリック感がよく、操作しやすかった。
どちらにも同じメーカーの新品電池を入れてテストしたところ、リモコンの通常撮影モードでシャッターボタンを押してからEOS Mが反応するまでの時間は、同じくらいだった。ただ、撮影できる距離は純正品が約6mだったのに対し、サードパーティ製は5m程度と若干短かった。強い逆光状態だと両者とも1mほど通信距離が短くなり、サードパーティ製は反応しないこともあった。結果的には、やはり純正品をおすすめしたい。
今回紹介したレンズフードと赤外線リモコンは、安価で入手できるわりに効果が高いので、持っていても損はないと思う。
今回のスナップ
コンパクトな単焦点レンズの「EF-M22 F2 STM」は、カバンに入れても邪魔にならず、明るいレンズなので使いやすかった。個人的には、スナップ撮影ではレンズの焦点距離は40mm程度が好きだが、より広角を好む人も多いようなので、これでよいのだろう。ボケ自体は一般的ではあるものの、ノイズが少ない点には好感を持った。ボケの部分にノイズが目立ちやすいカメラが多いので、積極的にボケを活かした写真も撮ってみたくなる。
標準ズームレンズの「EF-M18-55 IS STM」は、クセのない使いやすいレンズだ。EOS Mの「シーンインテリジェントオート」と組み合わせれば、たいていのシチュエーションはカメラまかせでキレイに撮ってくれる。
クリックで拡大(640×427ドット)とスライドショー。各サンプルにはオリジナル画像(5,184×3,456ドット)も用意した |
|
撮影モード:シーンインテリジェントオート(F3.5・1/50秒)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M22 F2 STM(オリジナル画像を見る) |
撮影モード:クリエイティブオート(F2.0・1/40秒)/感度:ISO200/WB:オート/レンズ:EF-M22 F2 STM(オリジナル画像を見る) |
撮影モード:絞り優先AE(F5.6・1/640秒)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(55mm)(オリジナル画像を見る) |
撮影モード:絞り優先AE(F5.6・1/160秒)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(55mm)(オリジナル画像を見る) |
撮影モード:絞り優先AE(F6.3・1/100秒)/感度:ISO400/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(55mm)(オリジナル画像を見る) |
撮影モード:シーンインテリジェントオート(F6.3・1/100秒)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(55mm)(オリジナル画像を見る) |
撮影モード:絞り優先AE(F6.3・1/400秒)/感度:ISO100/WB:オート/レンズ:EF-M18-55 IS STM(22mm)(オリジナル画像を見る) |