The Mozilla Foundation

Mozillaは27日(米国時間)、「Persona」のベータ版を公開した。Personaは認証が必要なWebサイトのアカウント作成やパスワード入力を不要にするログインシステム。以前はBrowserIDというコードネームで開発されていたが、2月下旬に現在の名称に変更されている。

Webサイトにおけるログインはサービスを安全に提供するために必須な技術だが、ユーザにとってはWebサイトごとに異なるユーザ名とパスワードを覚えなければならず、面倒な作業のひとつとなっている。Mozillaでは2011年7月より、この問題を解決する技術としてPersonaの開発に着手していた。

すでに同じような技術としてOpenIDやOAuthといったサービスがあるが、Personaはクライント側の実装がJavaScriptとHTMLのみであるために開発が容易であることや通信に「Verified Email Protocol」という安全なプロトコルを採用している点で異なっている。また、サーバ/クライアントともにオープンソースとして公開されている。

公開されたPersonaは試験運用から初のベータ版としてリリースされており、新たなAPIの導入やログインダイアログの改良などが行われている。また、Mozillaはサイト管理者に対してPersonaが既存のログインシステムと共存できることやログインがメールアドレスベースであるため、メールアドレスで直接管理できるといったメリットを挙げている。