既報の通り、米Motorola Mobilityは5日(現地時間)、ニューヨークで開催された報道関係者向けイベントにおいて、「DROID RAZR」シリーズのAndroidスマートフォン「RAZR HD」「RAZR MAXX HD」「RAZR M」の3機種を発表した。本稿では、発表された各機種の詳細なスペックや発表会の様子、日本版DROID RAZR Mの詳細などを紹介しよう。

Motorola Mobilityが発表した「RAZR HD」などの3機種

「RAZR HD」「RAZR MAXX HD」「RAZR M」が発表

今回、Motorola Mobilityが発表したのは、「DROID RAZR HD」「DROID RAZR MAXX HD」「DROID RAZR M」の3機種。フィーチャーフォンからの流れを汲む、薄型スマートフォン「DROID RAZR」シリーズに位置づけられたモデルで4、それぞれ特徴の異なる3台となっている。

DROID RAZR HDは、約4.7インチのSuper AMOLED HD液晶(720×1280ドット)を搭載したスマートフォン。本体サイズは131.9×67.9×8.4mmで、重さが146g。前機種にあたる「DROID RAZR」(130.7×68.9×7.1mm、127g)と比べると、厚みは増しているが、横幅は狭くなっている。それでいながら、ディスプレイサイズは4.3インチから4.7インチにアップし、解像度もqHDからHDへと向上している。また、Verizon WirelessのLTEネットワークに対応する。

DROID RAZRのバッテリーが1780mAhだったのに対し、DROID RAZR HDのバッテリー容量は2530mAhと大幅にアップ。これにより、最大17時間の連続通話が可能となっている。1.5GHz動作のデュアルコア・プロセッサ、1GB RAMを搭載。8メガピクセルカメラ(背面)/1.3メガピクセルカメラ(前面)を装備。Wi-Fi (802.11a/b/g/n)、Bluetooth 4.0 LE+EDRをサポートする。内蔵ストレージは16GBで、microSDスロットも備える。ソフトウエアプラットフォームはAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich)だが、年内にAndroid 4.1(Jelly Bean)へアップグレード可能になる予定。

約4.7インチのSuper AMOLED HD液晶を搭載した「DROID RAZR HD」

DROID RAZR MAXX HDは、大容量バッテリーが特長である「DROID RAZR MAXX」の後継機種。DROID RAZR HDと同様に、約4.7インチのSuper AMOLED HD液晶(720×1280ドット)を搭載している。本体サイズは131.9×67.9×9.3mmで、重さが157g。DROID RAZR HDよりも厚みを増すことで、3300mAhの大容量バッテリーの搭載を可能とした。

その結果、最大27時間のストリーミングによる音楽再生、10時間のネット動画再生、最大21時間の連続通話が可能。スペックは、DROID RAZR HDとほぼ同等で、内蔵ストレージのみDROID RAZR HDの2倍の32GBとなっている。

3300mAhの大容量バッテリーを搭載した「DROID RAZR MAXX HD」

DROID RAZR MAXX HDの背面。DROID RAZRシリーズの背面には、ケブラー素材が使われている

DROID RAZR MAXX HDの側面。DROID RAZR HDとの厚さの違いは0.9㎜だ

DROID RAZR Mは、DROID RAZR HDよりも一回り小さいスマートフォン。約4.3インチという大画面のAMOLED Advanced液晶(540×960ドット)を搭載しながら、画面の縁を最小限にした"フルスクリーンフォン"となっていて、手に持ちやすいサイズ感が特長。本体サイズは122.5×60.9×8.3mmで、重さが126g。Verizon WirelessのLTEネットワークに対応。

バッテリー容量は2000mAhとなっていて、最大20時間の使用が可能という。1.5GHz動作のデュアルコア・プロセッサ、1GB RAMを搭載。8メガピクセルカメラ(背面)を装備。Wi-Fi (802.11a/b/g/n)、Bluetooth 4.0 LE+EDRをサポートする。内蔵ストレージは8GBで、microSDスロットを備える。ソフトウエアプラットフォームはAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich)だが、年内にAndroid 4.1(Jelly Bean)へアップグレード可能になる予定。

DROID RAZR HDよりも一回り小さい「DROID RAZR M」

Verizon Wireless版のDROID RAZR Mは、9月5日より予約開始され、13日に発売される予定。RAZR HDとRAZR MAXX HDの2機種は、クリスマスのホリデーシーズン前の発売を予定している。なお、DROID RAZR Mは日本でも発売予定となっており、キャリアは未発表だが、日本版もLTEに対応し、Felicaが搭載されるとのこと。

発表会ではGoogleのシュミット会長も登壇

イベントが開催されたニューヨークのGotham Hall

続いて、報道関係者向けイベントの模様を紹介しよう。現地時間の5日14時前から開始されたイベントでは、ロックバンド「THE KIN」のライブのあとに、Motorola Mobilityを買収したGoogleのエリック・シュミット会長が登壇し、会場を湧かせた。シュミット氏は、今日では1日に130万のAndroid端末が新たにアクティベーションされており、全世界で4.8億人がAndroidを使っていると指摘。「Androidは今や世界一のプラットフォームであり、そのエコシステムの規模はすごいものになっている。だからこそ、Googleが参加する意義があったし、リスクも大きかったが、大きな成果を生み出している」と述べた。