ストックフォトで販売される画像やイラストの審査はどのように行われているのだろうか。iStockphotoで実際にベクターイラストの審査を担当している人物に、その実情を語ってもらった。

Jennifer Borton氏は、iStockphotoのIllustration部門において、ベクターイラストの審査に関わる人物(取材当時)。Borton氏は、ベクターイラスト、手描きのラスタライズされたイラスト、3Dのイラスト、ロゴなどの審査も担当している。

ストックフォト利用者から審査する側に

Borton氏はどのような経緯でiStockphotoのイラスト部門の審査員となったのだろうか。

「元々、私はユーザーとして2003年にistockphotoの無料画像を利用していました。その頃のiStockphotoは規模も小さく、もっと小さなコミュニティでした。当時、istockphotoでベクターイラストは扱っていなかったのですが、iStockphotoの当時のCEOが私のイラスト作品を気に入ってくれたことから、交流が始まりました。その後、istockphotoのスタッフになるよう誘われて、イラスト部門の審査担当になりました」(Jennifer Borton氏 以下同)

Jennifer Borton氏。Borton氏も元々は写真やイラストをiStickphotoに出品/購入するユーザーのひとりだった

現在とは大きく異なる2003年当時のストックフォト業界の状況について、Borton氏は回想する。

「iStockphotoも無名でしたし、私自身はデザイナーとしての本業もあったので、ストックフォトの仕事はあくまでオンラインのみの副業でした。安くデザイン素材が手に入り、出品作品でおこずかい稼ぎができるというシステムも、当時はアンダーグラウンドな印象がありました。ただ、業界が成長していくという予感や期待はありました」

Borton氏はストックフォト業界の発展を、その内部からリアルタイムで見てきた。

「業界の規模も、画像の価格も右肩上がりでした。2005年までは、1個のファイルが25セントでロイヤリティは5セントなので、正直商売にはならなかったのですが、2005年から1個のファイル75セントになりました。その後、iStockphotoがGetty imagesに買収されてから、ビジネスの規模がさらに大きくなりました。買収されることによって、アンダーグラウンドだと思っていた自分たちのビジネスの面白さ、商品価値を改めて知りました」

現在、Borton氏はiStockphotoでどのような業務に携わっているのだろうか。

「ベクターイラスト、手描きのラスタライズされたイラスト、3Dのイラスト、ロゴなどの審査を担当しています。世界中から投稿されるイラスト作品を16人のチームで審査しています。審査だけでなく、販売に至るまでのすべてのサポートを行っています。審査に関する初歩的な質問やクレームへの回答など、コントリビュータサービスのすべてを16人で担当しています。iStockphotoのコニュニティにおけるモデレータとしての業務も担当しています」