連合(日本労働組合総連合会)は6月13日、6月の「男女平等月間」に合わせ、女性労働者の多くが働き続けたくても働き続けることができない状況を改善するためには何が必要かを調査した結果を発表した。

同調査は、モバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)により、2012年5月8日から5月10日の3日間にかけて実施し、卒業後に働いた経験がある18歳から59歳の男女各500名、合計1000名の有効サンプルを集計したもの。

働き続けるために必要な支援・環境を聞いたところ、全体では「必要とされている、期待など仕事にやりがいが感じられる」(59.1%)が最も高く、これに「休暇を取りやすい」(38.6%)、「自分の能力や技術を高められる」(30.3%)が続いた。

男女別では、女性は「必要とされている、期待されているなど、仕事にやりがいが感じられる」(女性53.0%、男性65.2%)、「自分の能力や技術を高められる」(女性19.8%、男性40.8%)が男性より低くなった一方、「配偶者の協力」(女性20.2%、男性9.8%)、「育児休業など、子育てとの両立支援制度を利用しやすい雰囲気がある」(女性17.8%、男性4.2%)、「育児休業など、子育てと仕事の両立を支援する制度がある」(女性14.8%、男性6.6%)が男性よりも高くなった。

働き続けるためには、どのような支援・環境が必要だと思うか(左:男女別、右:子供がいる、いない男女別) 資料:連合

全回答者に仕事をやめるきっかけを聞き、「これまで仕事をやめたことはない」と回答した311名を除いた689名の回答を集計したところ、全体では「職場の人間関係」が27.4%と最多だった。女性は「結婚」32.6%が最も高くなっており、「(自身または配偶者の)妊娠」は13.1%、「(自身または配偶者)出産」は8.6%だった。

仕事をやめるきっかけとなったもの 資料:連合

全回答者に、職場で不利益な取り扱いにつながったことを聞いたところ、全体では「セクハラ・パワハラを受けたこと」が8.8%、「病気やけがで休業したこと」が8.2%で1割近くとなり、女性では「結婚すること」(3.4%)、「妊娠すること」(4.4%)、「産休を取得すること」、「育児休業を取得すること」(ともに2.6%)、「育児中であること」(2.8%)といった結婚や妊娠、子育てが不利益な取り扱いにつながっているケースが見られた。

セクハラ、パワハラを受けたことがあるか聞いたところ、全体では「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)を受けたことがある」が9.9%、「パワー・ハラスメント(パワハラ)を受けたことがある」が24.3%となった。男女別に見ると、女性では、「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)を受けたことがある」17.0%、「パワー・ハラスメント(パワハラ)を受けたことがある」21.6%となり、男性では、「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)を受けたことがある」2.8%、「パワー・ハラスメント(パワハラ)を受けたことがある」は27.0%となった。

不利益な取り扱いを受けたとき、どうしたか(左)、セクハラやパワハラを受けたことがあるか(右) 資料:連合