ソニーは4日、VAIOノートのスタンダードクラスに位置付けられる「VAIO E」シリーズの2012年夏モデルを発表した。今世代ではデザインコンセプトを一新しており、外観の印象が大きく変わっている。店頭モデルと直販CTOのオーナーメードモデルの両方で展開し、下は11.6型から上は17.3型まで幅広くカバーするフルラインナップを用意。発売日は6月9日。オーナーメードモデルも同時発売。

「VAIO E」2012年夏モデル。下は11.6型から上は17.3型まで幅広くカバーするフルラインナップを用意

ラインナップの詳細は、11.6型の「Eシリーズ11」、14型の「Eシリーズ14」、14型のプレミアムモデルとなる「Eシリーズ14P」、15.5型の「Eシリーズ15」、17.3型の「Eシリーズ17」。このうち、「Eシリーズ14/14P」のみ店頭とオーナーメード両方で取り扱い、「Eシリーズ11」は店頭のみ、「Eシリーズ17」はオーナーメードのみの取り扱いとなる。

全ラインナップ共通で、「Wrap Design (ラップデザイン)」と呼ばれるデザインコンセプトを採用しており、従来のEシリーズからボディデザインを一新している。その名のとおり、Wrap(包み込む)なデザインに様々なカラーをあしらった存在感のある見た目となっている。一部モデルでは、アルミ素材のボディカバーや、アルミ粉末を混ぜ込んだ塗料なども駆使しており、それらと色の組み合わせ次第で、ポップな印象からシンプル、シックなものまで、様々なバリエーションを実現している。

ほか共通で、IntelのRapid Start Technology(RST)がベースのソニー独自技術「Rapid Wake+Eco」(Eシリーズ11のみ「Rapid Wake」搭載で、スリープ時のバッテリ維持時間がやや短いなどの違いがある)を搭載。これは、システムの高速起動と低消費電力を実現するソリューションで、本機の液晶を閉じると、データを保持したままの省電力スリープに入り、かつそのスリープ状態はバッテリのみで長期間維持でき、そのまま液晶を開けば即座に高速再開することができるというもの。これを利用することで、従来のPCのように、シャットダウン→再起動するのではなく、液晶開閉で即再開できるので、スマートフォンやタブレットのような感覚でPCを利用できるようになる。

「VAIO Eシリーズ11」

「VAIO Eシリーズ11」

ラインナップは店頭モデルのみ。前世代までの「VAIO Yシリーズ」の後継と位置付けられるが、今世代からはVAIO Eシリーズに統合された。本体カラーがホワイト(光沢天板)の「SVE11119FJW」、ブラックの「SVE11119FJB」、ピンクの「SVE11119FJP」と3色のカラーバリエーションモデルを用意し、内部スペックは共通。店頭予想価格はすべて約9万円。

主な仕様は、ディスプレイが11.6型WXGA(1,366×768ドット)でグレアタイプのLEDバックライト液晶、CPUがAMD E2-1800 APU(1.70GHz)、チップセットがAMD A68M FCH、グラフィックスがAPU内蔵のAMD Radeon HD 7340、メモリがDDR3 SO-DIMM PC3-10600 4GB(4GB×1/最大8GB)、ストレージが500GB HDD、OSがWindows 7 Home Premium SP1 64bit。

インタフェースはIEEE 802.11b/g/n、GigabitEthernet、Bluetooth 4.0+HS、USB 2.0×2、USB 3.0×1(PC電源OFF時含むUSB機器への充電対応)、HDMI×1、D-Sub×1、カードリーダ(メモリースティック デュオ/SD共用)、ステレオミニジャック×2(In/Out)、131万画素Webカメラなど。本体サイズ/重量はW290×D203.5×H23.5~31.5mm/約1.5kg。バッテリ駆動時間は約7時間(JEITA測定法Ver1.0)。

「VAIO Eシリーズ14」

「VAIO Eシリーズ14」

店頭とオーナーメードで展開。店頭モデルでは、本体カラーがホワイトの「SVE14119FJW」、ブラックの「SVE14119FJB」、ピンクの「SVE14119FJP」と3色のカラーバリエーションモデルを用意し、内部スペックは共通。店頭予想価格はすべて約9万円。

SVE14119FJW・B・Pの主な仕様は、ディスプレイが14型WXGA(1,366×768ドット)でグレアタイプのLEDバックライト液晶、CPUがIntel Pentium B970(2.30GHz)、チップセットがMobile Intel HM70 Express、メモリがDDR3 SO-DIMM PC3-12800 4GB(4GB×1/最大8GB)、ストレージが640GB HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、OSがWindows 7 Home Premium SP1 64bit。

インタフェースはIEEE 802.11b/g/n、GigabitEthernet、Bluetooth 4.0+HS、USB 2.0×3、USB 3.0×1(PC電源OFF時含むUSB機器への充電対応)、HDMI×1、D-Sub×1、カードリーダ(メモリースティック デュオ/SD)、ステレオミニジャック×2(In/Out)、131万画素Webカメラなど。本体サイズ/重量はW344×D243.6×H25.4~33.5mm/約2.4kg。バッテリ駆動時間は約5.5時間(JEITA測定法Ver1.0)。

オーナーメードモデルでは、CPUやGPU、光学ドライブ、メモリやストレージの容量などを選べる。一例としてCPUは最大でクアッドコアのIntel Core i7-3612QMまで強化することも可能だ。最小構成時の価格は41,800円から。

「VAIO Eシリーズ14P」

「VAIO Eシリーズ14P」

店頭とオーナーメードで展開。Eシリーズ共通の「Wrap Design」のうち、他のEシリーズと比較してよりプレミアム感のある外観を目指し、アルミ素材のボディカバーや、アルミ粉末を混ぜ込んだ塗料などを採用しているのが、このEシリーズ14Pだ。例えばカラバリの仕様だけで言っても、ホワイトモデルの場合、Eシリーズ14Pだけが特別に、ベースの樹脂にまで白色樹脂(通常の樹脂は白では無く、塗装で白くしている)を使っていたり、またピンクモデルであれば、塗料にアルミ粉末を混合することでプラスチックとは異なる金属感のある仕上げをしていたりと、細部にまでこだわったモデルとなっている。

店頭モデルでは、基本モデルとして「SVE14A18FJW」(ホワイト)と、そのカラーバリエーションモデルの「SVE14A18FJB」(ブラック)、「SVE14A18FJP」(ピンク)を用意し、店頭予想価格はすべて約12万円。上位モデルとして「SVE14A19FJW」(ホワイト)と、そのカラーバリエーションモデルの「SVE14A19FJB」(ブラック)、「SVE14A19FJP」(ピンク)を用意し、店頭予想価格はすべて約14万円。

SVE14A18FJW・B・Pの主な仕様は、ディスプレイが14型WXGA(1,366×768ドット)でグレアタイプのLEDバックライト液晶、CPUがIntel Core i3-2350M(2.30GHz)、チップセットがMobile Intel HM76 Express、メモリがDDR3 SO-DIMM PC3-12800 4GB(4GB×1/最大16GB)、ストレージが640GB HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、OSがWindows 7 Home Premium SP1 64bit。

インタフェースはIEEE 802.11b/g/n、GigabitEthernet、Bluetooth 4.0+HS、USB 2.0×2、USB 3.0×2(うち1ポートはPC電源OFF時含むUSB機器への充電対応)、HDMI×1、D-Sub×1、カードリーダ(メモリースティック デュオ/SD共用)、ステレオミニジャック×2(In/Out)、131万画素Webカメラなど。本体サイズ/重量はW341×D245×H22.4~33.3mm/約2.26kg。バッテリ駆動時間は約6時間(JEITA測定法Ver1.0)。

上位のSVE14A19FJW・B・Pでは、CPUをIntel Core i5-3210M(2.50GHz/Turbo時3.10GHz)へ、光学ドライブをブルーレイ(DVDスーパーマルチ機能付)へ、HDD容量を750GBへと強化するなどしている。

オーナーメードモデルでは、CPUやGPU、光学ドライブ、メモリやストレージの容量などはもちろん選べるほか、ディスプレイ解像度を1,600×900ドットへと変更することもできる。さらに、Eシリーズ14Pのオーナーメードモデルの最大の特徴は、オーナーメード限定カラバリのシルバー、ガンメタリックのCTOメニューの存在だ。両カラバリとも、天板がアルミ素材となり、その表面にはダイアモンドカッターで天板を特別な手法で削り出した「VAIO」ロゴが設けられる。最小構成時の価格は64,800円から。

表面にはダイアモンドカッターで天板を特別な手法で削り出した「VAIO」ロゴ

「VAIO Eシリーズ15」

「VAIO Eシリーズ15」

ラインナップは店頭モデルのみ。前世代までの「VAIO Cシリーズ」の後継と位置付けられるが、今世代からはVAIO Eシリーズに統合された。基本モデルとして「SVE15113FJW」(ホワイト)があり、店頭予想価格は約9万円。

上位モデルとして「SVE15114FJW」(ホワイト)と、そのカラバリモデルの「SVE15114FJB」(ブラック)、「SVE15114FJP」(ピンク)を用意し、店頭予想価格はすべて約12万円。

さらに上位でBDXLドライブ搭載モデルの「SVE15117FJW」(ホワイト)と、そのカラバリモデルの「SVE15117FJB」(ブラック)、「SVE15117FJP」(ピンク)も用意し、店頭予想価格はすべて約14万円。

そして最上位モデルとしてバックライトキーボードも装備した「SVE15119FJW」(ホワイト)と、そのカラバリモデルの「SVE15119FJB」(ブラック)、「SVE15119FJP」(ピンク)も用意し、店頭予想価格はすべて約16万円。

うち基本モデルであるSVE15113FJWの主な仕様は、ディスプレイが15型WXGA(1,366×768ドット)でグレアタイプのLEDバックライト液晶、CPUがIntel Pentium B970(2.30GHz)、チップセットがMobile Intel HM70 Express、メモリがDDR3 SO-DIMM PC3-12800 4GB(4GB×1/最大8GB)、ストレージが640GB HDD、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、OSがWindows 7 Home Premium SP1 64bit。

インタフェースはIEEE 802.11b/g/n、GigabitEthernet、Bluetooth 4.0+HS、USB 2.0×3、USB 3.0×1(PC電源OFF時含むUSB機器への充電対応)、HDMI×1、D-Sub×1、カードリーダ(メモリースティック デュオ/SD)、ステレオミニジャック×2(In/Out)、131万画素Webカメラなど。本体サイズ/重量はW371.9×D253.5×H25.3~35.1mm/約2.7kg。バッテリ駆動時間は約5.5時間(JEITA測定法Ver1.0)。

「VAIO Eシリーズ17」

「VAIO Eシリーズ17」

ラインナップはオーナーメードモデルのみ。ディスプレイが17.3型WXGA++(1,600×900ドット)もしくはフルHD(1,920×1,080ドット)でグレアタイプのLEDバックライト液晶のほかは、内部スペックの構成としてはEシリーズ14に近いCTOメニューが用意されている。最小構成時の価格は69,800円から。

インタフェースはIEEE 802.11b/g/n、GigabitEthernet、Bluetooth 4.0+HS、USB 2.0×3、USB 3.0×1(PC電源OFF時含むUSB機器への充電対応)、HDMI×1、D-Sub×1、カードリーダ(メモリースティック デュオ/SD)、ステレオミニジャック×2(In/Out)、131万画素Webカメラなど。本体サイズ/重量はW408.7×D278×H27.1(最薄部)/約3.2kg(構成により異なる)。