シングルサインオンを使用したOffice 365へのアクセス

シングルサインオンの設定が完了するとOffice 365ポータル画面からのサインイン方法が少し変わってくる。

クラウドIDを使用した場合、ポータルからサインインする場合にはユーザーIDとパスワードを入力していた。

図4 : クラウドID を使用したサインイン

シングルサインオンの設定が完了すると、ユーザーIDの入力欄に企業内ADのユーザーに指定されているUPNを入力すると、パスワード欄がグレーアウトし、サインインをするためのリンクが表示される。

図5 : フェデレーションIDを使用したサインイン

このリンクをクリックすると、コンピューターにログオンしているユーザーIDを使用してシングルサインオンをすることができる。

インターネットからOffice 365にアクセスする場合もシングルサインオンすることは可能だが、その場合、社内のAD FSに直接アクセスすることができないため、AD FS Proxyを使用して接続をすることになる。

AD FS Proxyを経由する場合、はじめに社内のADドメインで認証を受けるためのサインイン画面が表示される。

この画面が表示されたら、コンピューターにログオンする際に使用しているユーザーIDとパスワードを入力すればOffice 365を利用することが可能だ。

図6 : AD FS Proxyを使用した場合のサインイン画面

ここではOffice 365 のポータル画面を介したシングルサインオンを紹介したが、OutlookやLyncクライアントからもシングルサインオンを使用することができる。また、AD FS、AD FS Proxyが構築されていれば、社外のスマートフォンからOffice 365にアクセスする場合にも社内ADのユーザーIDとパスワードを使用することができる。。

シングルサインオンを設定することでユーザーは社内ADに登録されているユーザーIDとパスワードを使用して、さまざまなデバイス、アプリケーションからOffice 365 を使用することができるようになる。

Office 365のシングルサインオンに関しては自習書が提供されているので詳細な情報に関してはこの自習書で確認するのが良いだろう。

*  *  *

本体験記ではIT Pro視点、ユーザー視点でOffice 365を紹介してきた。

Office 365は社内設置の環境との連携、様々なデバイスから利用することができ、場所を選ばずアクセスをすることができるのでユーザーのワークスタイルを大きく変えることができる。

本連載でOffice 365に興味を持ってもらい、業務の効率化の一助になれば幸いである。