富士通は3月29日、近畿大学が同社のスーパーコンピュータ「PRIMEHPC FX10」の導入を決定したと発表した。同製品は、生物理工学部(和歌山県紀の川市)に設置され、7月から本格稼働する予定。

左から、「SPARC64 IXfx」、「PRIMEHPC FX10」シングルラックモデル

文部科学省は「京」を用いて戦略的・重点的に研究を推進していく「戦略分野」として「予測する生命科学・医療および創薬基盤」「新物質・エネルギー創成」「次世代ものづくり」などを挙げているが、これらが生物理工学部の研究領域と合致していることから、同大は同機種の導入を決定。

同大が導入するPRIMEHPC FX10はシングルラックモデルで、ピーク性能は2.5テラフロップス、プロセッサには「京」に使用したプロセッサ「SPARC64 VIIIfx」をベースに性能を向上させた「SPARC64 IXfx」を搭載している。

同大では、従来の生物学の手法により観測された膨大なデータに対する大規模解析(ゲノム・プロテオーム解析など)や、複雑な生体機能シミュレーション(生体分子シミュレーション、脳・神経系モデルシミュレーションなど)において、PRIMEHPC FX10の利用を計画している。