パナソニックは11日、新開発レンズと3MOSセンサーを搭載するデジタルハイビジョンビデオカメラ「HC-X900M」を発表した。発売は2月15日で、価格はオープン。推定市場価格は14万円前後となっている。

3MOSと新ライカDCレンズで描写力が向上した「HC-X900M」

MOSセンサーを3枚搭載し、3MOSシステムを採用する高機能モデル。光の3原色を3つのMOSセンサーで別々に捉えるため、正確な色分解が正確に行えるのが特徴だ。また、1画素にRGB3色の情報を持たせるために、忠実な色再現も可能となっている。センサーでとらえた情報は画像処理エンジン「クリスタルエンジン・プロII」が処理。緑(G)のセンサーを半画素分だけずらすことで従来比4倍相当(約8.28M=828万ピクセル)の情報処理を行う技術「ピクセルシフト」(4倍密度画素配列技術)が用いられ、高解像度撮影が可能となっている。

また、「ナノサーフェスコーティング」が施された新開発のライカDCレンズを搭載。「ナノ(nm)」レベルの微細構造による低屈折率の薄膜がレンズ表面に形成されており、一般的なマルチコーティングと比べて約0.5~0.25%の反射光低減を実現した。ゴーストやフレアも抑えられ、クリアな映像描写が行える。

別売のコンバージョンレンズ「VW-CLT2」を装着することで3D撮影に対応する点も特徴だ。記録方式はAVCHD 3D。なお、2D時の動画撮影はAVCHD Progressiveに対応し、1080/60p記録が可能。静止画の記録方式はJPEGないしMPO(3D撮影時)となる。

別売レンズ「VW-CLT2」を装着すれば3D撮影も行える

主な仕様は次の通り。各撮像素子のサイズは1/4.1型、有効画素数は動画が最大657~621万(16:9撮影)、静止画が711万(3:2撮影)、レンズの焦点距離は35mmフィルム換算で動画撮影時が29.8~368.8mm(16:9)、静止画撮影時が29.8~357.7mm(3:2)、F値はF1.5(広角端)~F2.8(望遠端)。モニターは約115.2万ドットの3.5型ワイド液晶で、記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードのほか、内蔵メモリ(64GB)も利用可能。内蔵マイクは5.1chサラウンドに対応している。サイズはW67×D150×H72mm、重量は本体のみで約430g、バッテリーとSDカードを装着した状態では約490gだ。

望遠時に気になる手ブレ対策としては、「5軸ハイブリッド手ブレ補正」を搭載(2D撮影時のみ有効)。従来の4軸補正に加え、歩行時に発生する回転方向の手ブレにも対応している。

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