英Reutersの12月13日(米国時間)の報道によれば、米Appleがイスラエル企業のAnobitを4-5億ドルで買収する交渉を進めているという。AnobitはSSDなどフラッシュストレージ向けの信号処理チップの開発を行っている企業で、同社の製品はすでにiPhone、iPad、MacBook Airといった製品ラインで採用されている。もしこの買収が成立すれば、約4億ドルだった1997年のNeXT買収を超える規模になる見込み。

このReutersの報道は、イスラエルの地元経済紙Calcalistが報じた内容を引用したもの。Apple・Anobitともに現時点で買収に関するコメントは出していない。

Appleがソフトウェアやサービス以外のハードウェア企業を買収するケースは非常に珍しく、直近では2008年のP.A. Semiが挙げられるくらいだ。この買収報道が事実だとして、その背景には不明な部分が多いが、CalcalistによればAppleはAnobit買収によるフラッシュメモリの増産やデバイスの高速化に興味を持っており、この戦略を加速するのが狙いという。また先日発売したばかりのiPhone 4SではフラッシュメモリのサプライヤにHynixが加わっているが、同社が採用しているのもAnobitのチップだという。

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