豊富なカスタマイズメニューを用意

製品のパフォーマンスをチェックしてみよう。基本仕様自体は従来のVAIO SBシリーズと変わらない。CPUにはCore i7-2640M(2.80GHz)、Core i5-2520M(2.50GHz)、Core i5-2430M(2.40GHz)、Core i3-2330M(2.20GHz)の4種類が用意されている。店頭販売モデルでは下位の2種類のCPUしか用意されていないので、より高性能なマシンを求める場合は、このカスタマイズモデルをねらうとよいだろう。

メモリは2~8GBまでをメニューに用意。ちなみに2~4GBまではマザーボードにオンボードで提供され、残りをSO-DIMMスロットで追加する仕組みだ。もしDDR3のSO-DIMMメモリモジュールがあまっているのなら、オンボードだけのメモリ構成でオーダーし、あとからモジュールを追加してもよい。ただしこの場合、当然ながら保証外となる。

ソニー十八番ともいえる、各キーが浮き石状に独立したアイソレーションキーボード。パームレスト部はアルマイト加工されており、質感が高い。なお、このキーボードは英語キーボードだが、これはサンプル機のため。実際の製品は日本語キーボードとなる

右側面にはメモリースティック、SDカードスロット、D-Sub15ピン、HDMI、USB3.0、USB2.0、LAN、ACアダプタ端子と並ぶ

左サイドはヘッドフォン出力と光ドライブのみとシンプルな構成

VAIO SBシリーズは、ソニーが擁するモバイルマシンのなかでももっともカジュアルな製品という位置づけとなっている。そのためVAIO ZやVAIO SAシリーズに用意されているような、SSD RAIDのオプションはない。SSDに用意されているのは単機の128GBだけとなるが、OSや各種プログラムの起動を少しでも高速化したいのなら、SSDを選択するとよいだろう。なお、HDDは320GB、500GB、640GB、750GBが用意されている。

VAIO SBの内部。バッテリは薄型のリチウムポリマーで、約8~9.5時間の駆動時間となる。メモリスロットは1基だけだが、オンボードで2~4GB(選択するCPUによって異なる)が標準で搭載されている

前述したように、VAIOのモバイル機の中ではもっとも購入しやすい価格帯に位置する。だが、AMD Radeon HD 6470MとCPU内蔵グラフィックを切り替えられる、VAIO Sおなじみの「パフォーマンス・スイッチ」を搭載。描画機能を高めたいときは外付けグラフィックで、バッテリのスタミナを重視する際はCPU内蔵グラフィックでといったように使い分けられる。またWindowsを起動しないでもワンタッチでウェブ閲覧が可能な「Quick Web Access」にも対応する。VAIO Sシリーズならではの使い勝手は健在だ。しかもVAIO ZやVAIO SAにはない個性的なカラーリングも用意されている。もしVAIO ZやVAIO SAを購入できる予算があっても、この魅力的なカラーを考えれば、あえてVAIO SBをねらうというのもありだろう。