2011年もあとわずか、なんとも慌ただしい時期がやってきた。クリスマスに仕事納め、大晦日、そして新年を迎えて、仕事始め……。そして、そう、忘れてはならない"大掃除"だ。一般的に、家の西洋化に伴う清掃スタイルの変更と清掃用具の進化により、家族総出の"大掃除"は少なくなっているといわれているが、それでも気持ちの上では1年分の汚れをキレイにしたいというのが心情だろう。

シリーズ後編となる
【 捨てたいけど捨てられない、そんな"紙"の快適年末大掃除(その2) 】
も合わせてご覧ください。

編集者Aのデスク周り。メーカーのニュースリリースや製品資料などが積まれた光景は、まさに"紙の山"

特に問題となるのが、オフィスの机周りや自宅のパーソナルスペース。そこには"とっておいたけど結局使わなかった紙資料"という厄介な存在はないだろうか? いつ使うかわからない資料ほど、保管に困って結局"箪笥の肥やし"ならぬ"机の肥やし"になっているものだ。そういった紙書類の厄介なところは、前述した"いつ使うかわからない"という点にある。邪魔だけど捨てられないという一種の強迫観念ともいえるこの状態は、精神衛生上よろしくない。そこで、新年を新たな心持ちで始めるためにも、この問題を今年中に解決してしまおうではないか!

一言で"紙書類"といっても、その種類は多い。ビジネス書類であれば文章だけのモノクロ書類、グラフや写真の入ったカラー書類などがある。プライベートであれば、雑誌の切り抜きやチラシ、年賀状やポストカードなどだろうか。旅行好きなら観光地ガイドといった記念品もあるかもしれない。ポイントとなるのはこうした"多種多様な紙書類"がスペースを圧迫しているということだ。

紙を捨ててデータを残す

捨てられるなら何も悩むことはない。どうにかして"残す"手段を考えなくてはならないが、そんな心強い味方となってくれる製品がある。「ドキュメントスキャナ」と呼ばれる製品だ。"ドキュメント"という言葉からも分かるとおり、ドキュメントスキャナは"書類に特化した"スキャナだ。紙書類をドキュメントスキャナで取り込んで、デジタルデータにしてしまおうというのが筆者からの提案だ。

先ほどとは別人の編集者Hは、個人的にドキュメントスキャナ「ScanSnap S1500」を導入中。必要か不要かを考えずに、紙の資料は片っ端からスキャンするのがポイント。ScanSnap S1500はすぐ使える位置にあり、紙の資料はほとんど残っていない

"スキャンする"という行動は面倒そうというイメージがあるかもしれないが、多少の面倒さよりもはるかに大きいメリットがあるし、慣れてしまえば面倒にも感じなくなる。最大のメリットは、紙書類をデータとして残しておけるということ。捨ててしまうと、いざという時に手詰まりとなるが、データとしてでも残してあれば、印刷して利用するといったことが可能だ。

そして、データ化した紙書類の原本は捨てることができる。結果として、身の回りをキレイに片付けられるというわけだ。データ化したことにより、"検索"できるというメリットも生まれる。

考えてみて欲しい。何百枚とある書類から必要な記述を探すという手間を。デジタル化しているなら、キーワードを入力して検索すればよい。あとは該当の文書が表示されるのを待つだけだ。このように紙書類のデジタル化というのは、掃除だから嫌々やるというものではなく、実は紙書類の"新しい運用方法"ともいえるのである。

ドキュメントスキャナの名機、PFUの「ScanSnap S1500」

では、ドキュメントスキャナを導入しよう! と思っても、市場には意外と多くの製品が出回っている。そこでとりあえず、筆者が愛用している製品、PFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap」シリーズの最上位モデル、「ScanSnap S1500」を紹介しよう。

「ScanSnap S1500」は、個人でも買いやすい価格のドキュメントスキャナとして定番中の定番

ScanSnap S1500は、2009年2月に発売された製品。なんでそんな古いものを? と思うことなかれ。バンドルソフトウェアの追加や更新によって、今でも十二分に活躍しているまさに"名機"なのである。

少々語弊があったかもしれない。"今でも"というと、古いのに頑張っているというイメージがあるかもしれないが、ScanSnap S1500はドキュメントスキャナの一線級で、その性能は折り紙付きだ。

まずポイントとなるのが「毎分20枚」の高速スキャンだ。両面スキャンに対応しているので、実に1分間で40面の高速読み取りが可能なのである。この高速スキャンを実現しているのは搭載された2つのセンサー(CCD)の存在が大きいが、最大50枚の原稿をセットできる「ADF」(auto document feeder:自動給紙装置)も見逃せない。

原稿をセットしてスキャンボタンを押す

たったこれだけのアクションで、紙書類がデジタル化されるというわけだ。しかも、フラットベッドタイプではないので、一枚ずつ紙書類をセットするといった手間がない。その上、読み取り途中でも紙書類を継ぎ足すことで継続スキャンが可能なので、50枚を超える書類であっても1つのデータとしてデジタル化できる。

また、両面のスキャンが"自動両面スキャン"というのも頼もしい。自動で白紙なのか原稿なのかを判別してスキャンし、白紙ページをデータから除外することも可能なので、ムダなデータ量/ページの増加を防げる。まさに至れり尽くせりなのである。

各種設定を行う「ScanSnap Manager」の画面。スキャン設定では読み取り解像度などを変更できるが、通常は標準で用意された設定で問題ない

「オプション」では、読み取りモードオプションを設定できる。「白紙ページを自動的に削除します」や「原稿の向きを自動的に補正します」は初期状態で有効化されている

運用面についてちょっと考えてみよう。紙書類のデジタル化といっても、デジタル化される"形式"が問題だ。例えば、JPEGやTIFFなどの画像形式になってしまうと、管理の面で少々面倒だ。デジタル文書のデファクトスタンダードといえばやっぱり「PDF」だろう。

ScanSnap S1500では、スキャンボタンのワンプッシュで簡単に紙文書をPDF化できる。PDF化するだけでなく、編集面でも抜かりはない。PDFの生みの親たるアドビシステムズのPDF編集ソフト「Adobe Acrobat X Standard」(オープンプライス/実売約36,800円)をバンドルしているので、編集作業も安心だ。

「検索可能なPDFにします」にチェックを入れると、スキャンしたデータにOCR処理を施せる。トータルのスキャン時間が増えるので、必要に応じて利用したい

「Scanボタン」を押してスキャンしたデータの扱いを選択できる「クイックメニュー」画面。ここでは「このコンピュータに保存」を選んでみた

「ScanSnap Organizer」が起動し、スキャンしたPDFファイルのサムネイルが表示された

サムネイルはダブルクリックによって拡大表示できる

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