米Googleが11月2日(米国時間)にiOS版の「Gmail」アプリを発表した。対応機種はiOS 4.0以上のiPhone、iPod touch、iPad。価格は無料だ。同日に一度はAppleのApp Storeで配信が始まったが、バグが見つかったため1時間後に同ストアから取り下げられた。バグ修正後に配信を再開するという。

WebメールGmailとiOSのメリットを融合させたiOS版Gmail

iOSでは標準のメール・アプリがGmailをサポートしており、これまでGoogleはiOS向けにWebアプリ版のGmailのみを提供していた。Googleの製品マネージャーMatthew Izatt氏は、ネイティブアプリ版の提供について「GmailモバイルWebアプリと、iOSのユーザーに好まれている機能を1つのアプリに取り込んだ。これによりモバイルでの生産性が向上するはずだ」と説明。モバイルアプリとして、以下の3つのポイントを挙げた。

第1のポイントは、すばやくユーザーと情報を結び、ユーザーが操作を完了できる「スピード」。iOSの通知機能をサポート。Googleの検索機能を用いて、インボックス全体から目的のメールを探し出せる。メール作成では、アドレスの入力にGmailのコンタクト内のデータを用いたオートコンプリート機能を利用でき、添付ボタンをタップして簡単に写真をアップロードできる。第2のポイントは「効率性」。優先トレイ、スレッド機能、アーカイブ/ラベル/スターなどGmailのメッセージ管理・メッセージ表示機能を通じて、重要なメッセージを見落とさず、小さな画面でも数多くのメールを能率的に整理できる。最後のポイントは「タッチ」。メッセージリストのプルダウンで「メッセージ・リフレッシュ」、iOS 5では画面左端でのスワイプでラベル・リストが現れるなど、iOSのタッチ操作のメリットを積極的に採り入れている。

メッセージリストを下方向にずらすと自動的にメッセージのリフレッシュ

iOS 5ではスワイプでラベルなどのメニューにアクセス可能

なお、配信開始直後に見つかったバグは通知機能に関するもので、問題のあるバージョンはインストール後にGmailアプリを起ち上げると画面に「Notification Error」が表示される。メールの送受信は行えるが、iOSの通知設定にGmailが現れない。