富士通は10月20日、東京電機大学が2012年4月の東京千住キャンパス創設を機に、3キャンパス(東京神田、埼玉鳩山、千葉ニュータウン)のICT基盤を統合し、富士通のデータセンターにプライベートクラウドとして刷新したと発表した。

東京電機大学の新ICT基盤

同大は新図書館システムを10月に稼働させ、図書館ポータルや電子図書館の充実させる構え。新図書館システムのバーチャル図書館機能では、PC上に3キャンパスの図書すべての本棚イメージが表示され、実際の本棚で本を選ぶような感覚で本を探すことが可能になる。加えて、これまで図書の管理には磁気テープを使用してきたが、ICタグ(RFID)に変更し、利用者の利便性の向上、職員の作業負担軽減を図る。

東京電機大学の「電子図書館」と「バーチャル図書館」の画面

そのほか、同大は富士通の大学向け統合ID管理パッケージ「UnifIDone」を中核としたシステムを構築し、卒業後も有効な「生涯ID」による管理を実現するほか、Webシステム開発ソリューション「RapidWeb」を導入し、授業出席や教室管理を行うWebシステムを構築し、2012年4月に稼働する予定。

同大は今回のシステム統合により、サーバを従来に比べ約6割削減できるようになるほか、CO2排出量も従来に比べ年間18トンの削減が見込まれるという。