CEATEC JAPAN 2011のホーム&パーソナルゾーンの展示では、3D対応モデルなど、各社の最新製品に加え、4K対応機器の参考出展を行っているブースが多い。4Kと3D両対応という製品も注目を集めている。これらは、今後の新しいスタンダードになるのだろうか。ここでは、主なブースの注目展示をまとめて紹介していく。

最新製品の体験コーナーが賑わう - ソニー

ソニーブースの注目は、先日発表したばかりの3D対応デジタル双眼鏡「DEV-3」や、3Dヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T1」など、最新製品を実際にユーザーが体験できるコーナーだ。3Dヘッドマウントディスプレイは、銀座のソニーショールームや、一部のソニーストアで先行展示が行われているが、3D対応デジタル双眼鏡の一般ユーザーへの公開は今回が初となる。

3D対応デジタル双眼鏡と3Dヘットマウントディスプレイの体験コーナー。常に人だかりができている

ソニーブースで一番賑わっているのが、4Kシアター体験コーナー。開場から数分後には120分待ちに

さらに長い行列ができているのが、3日にCEATEC会場で新製品発表が行われた、世界初の4Kホームシアタープロジェクター「VPL-VW1000ES」のコーナーだ。10時の開場と同時に行列ができ、数分後には、120分待ちという状態になっていた。5日からの一般公開でも混雑が予想されるが、4日の途中からは整理券を配布するようになっていた。4Kプロジェクターの映像を体験したいという方はとりあえず整理券を受け取って、指定時間までの間は他の展示を回るようにしたほうが効率的だろう。

QFHDパネルを搭載した「レグザ55X3」と「レグザサーバー」 - 東芝

東芝ブースの展示は、「レグザ55X3」「レグザサーバー」「レグザブルーレイ」が大きな比率を占めている。55X3は、フルHDの4倍のQFHDパネル(3,840×2,160ドット)を採用する液晶テレビ。超解像技術による4K相当の2D映像と、インテグラルイメージング方式のグラスレス3Dを実現している。レグザサーバーはタイムシフトマシン用に地上デジタルチューナーを6基搭載し、15日分(DBR-M190)/8日分(DBR-M180)の映像を遡って視聴できるレコーダー。いずれも3日にCEATEC開幕に先駆けて新製品発表が行われている。

QFHDパネルを採用し、グラスレス3Dにも対応する「55X3」

6ch分の番組を全部一時録画する「レグザサーバー」

標準タイプの「レグザブルーレイ」。USB HDDやDLNA対応など高機能

同ブースの中で最も注目を集めているのが、55X3によるシアターコーナー。こちらも行列ができており、入場までには、かなりの時間を要する状態だ。

S-LEDのプラズマ並みの高画質を体験 - 日立

日立ブースでは、先月29日に発表した、液晶テレビ「Wooo」の「L46-S08」「V09」シリーズが注目だ。L46-S08は、スリムブロックLEDパネル(S-LED)を採用する、同社の液晶テレビのフラッグシップモデル。とにかく高画質に振っているのが最大の特徴だ。ブース内では、同社の通常の方式を採用した液晶テレビとL46-S08とを並べて画質の比較を行っている。画質比較というと「よく見れば違いがわかる」といったレベルのものも少なくないが、このデモは普通に同じ映像を流しているだけでも、コントラストの高さや色のバランスのよさなど、はっきりと違いがわかる。S-LEDのプラズマ並みの高画質をぜひ体験してほしい。「V09」シリーズは、偏光方式の3Dに対応した液晶テレビだ。こちらも、チラつきのない3D映像を体験することができる。

S-LEDを採用した「L46-S08」と普通の液晶テレビとの画質比較コーナー

「V09」シリーズで偏光方式の3Dも体験できる

「フリースタイルAQUOS」と、次世代を見据えた4K/8Kモデル - シャープ

シャープブースの展示の中心は、「フリースタイルAQUOS」だ。フリースタイルAQUOSは独立したチューナー部分と、ワイヤレス接続される薄型軽量のディスプレイ部を組み合わせた製品。テレビはアンテナコンセントの近くに設置して使用するという、今までのスタイルを打ち破ったモデルだ。ブース内では、薄いだけでなく軽いということが生み出した新しいスタイルを展開している。

1台というよりも1枚と数えたくなるっほど薄い「フリースタイルAQUOS」

中心が「フリースタイルAQUOS」で、それ以外は絵

さらに注目なのが、同社がI3(アイキューブド)と共同開発を進めている「ICC 4K液晶テレビ」と、スーパーハイビジョンに対応した直視型85V型液晶ディスプレイの展示だ。スーパーハイビジョンは、NHKが次世代のハイビジョン放送として開発を進めているもので、ハイビジョンの16倍の画素数と、22.2chの音声トラックを持つ。参考出展されているのは、NHKと共同開発した85V型・7,680×4,320画素のモンスタークラスのディスプレイ。圧倒的に自然な映像は必見だ。なお、デモで使用されている映像の一部は、スーパーハイビジョンカメラで撮影した映像のRAWデータをそのまま映している(桜の映像が表示されている部分)。他の部分との違いを見比べてみるのも面白いかもしれない。

開発中の4K対応テレビ

スーパーハイビジョンに対応した直視型85V型液晶ディスプレイ

ロンドンオリンピックの3D放送に向けた機材や大画面3Dプラズマディスプレイ - パナソニック

パナソニックはロンドンオリンピックの3D放送に向けてのパートナーシップ契約に調印していることもあり、同社のブースでは3D関連の展示が大きな比率を占めている。中でも注目なのが、4Kに対応した152V型の3D対応プラズマディスプレイ「TH-152UX1」だ。放送機材も合わせて展示されている。

152V型の3D対応プラズマディスプレイ「TH-152UX1」

「ビエラコネクト」などを紹介する「スマートAVネットワーク」コーナー

さらに、ネットワーク環境を活用した「ビエラコネクト」や「お部屋ジャンプLink」なども「スマートAVネットワーク」コーナーとして、大きなスペースで展示されている。ビエラコネクトは、ビデオオンデマンドサービスやゲーム、コミュニケーションなど、テレビでさまざまなアプリを楽しめるというものだ。